【セキュリティー】

米政府、サイバーセキュリティーの強化計画を発表

■URL
http://www.whitehouse.gov/pcipb/
http://www.whitehouse.gov/pcipb/cyberstrategy-draft.pdf
http://www.symantec.com/press/2002/n020918a.html

 ブッシュ米大統領は18日、米国のサイバーセキュリティーの保護強化に向けた計画「National Strategy to Secure Cyberspace」を展開するようにとの指令を発令した。同計画の草案は、IT業界、州政府や地方自治体、大学などの関連組織と共同で立案したもの。

 同計画では、サイバーセキュリティーの保護強化に向けた法規制の強化は行なわず、各組織が自身の戦略を進めるよう、政府が主導的役割を果たしていく。また、個人に対してもセキュリティー強化を促すため、全米各地でタウンミーティングを開き、サイバーセキュリティーに関する説明や啓蒙を行なっていく。

 技術は急速な変化を続けており、今後新たな脆弱性や脅威が発見される恐れがある。このような事態に対応するため、同計画では環境の変化に合わせてサイバーセキュリティー戦略を動的に更新する予定だ。政府は同計画の草案を公開し、11月18日まで意見を受け付けている。

 ブッシュ大統領は同計画の推進に向けて、情報システムのセキュリティーに関して大統領に助言を行なうための審議会「National Infrastructure Assurance Council」(NIAC)を設置し、米SymantecのJohn W. Thompson会長兼CEOを委員長に任命した。

 NIACでは、情報システム関連の公共機関や民間企業との協力を強化し、業界に対して情報システムや通信システムのリスク評価を定期的に行なうよう促すほか、業界が設立したサイバー攻撃対策組織「Information Sharing and Analysis Centers」(ISACs)の発展を監視していく。

(2002/9/19)

[Reported by 江藤 浩幸]

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