【調査結果】

国内のFTTHユーザー、2002年度末には約30万へ~矢野経済研究所の調査

■URL
http://www.yano.co.jp/press/2002/020920.html

 株式会社矢野経済研究所は、「2002-FTTH元年 FTTH市場の現状と将来展望」という調査レポートを発表した。

 これはこの6~8月に通信キャリアや光通信関連機器・部品メーカー、一般ユーザーなどを対象に行なった調査をまとめたものとなる。レポートの概要によれば、2002年7月末現在で、FTTHサービスは全国で9社が提供していて、加入件数は合計で8万4,903回線。現在400万回線突破が目前のxDSLに比べると件数は非常に少ないが、2002年になって電力系通信キャリアがFTTHサービスに参入したため、加入件数自体は増加傾向にあり、現状の伸びが続いた場合、2002年度末(2003年3月期)には約28万回線に達すると予測している。一方、キャリア各社は2002年秋以降にFTTHサービスの普及強化を本格的に展開する方向で、サービス提供エリアの拡大や開通までの時間短縮、積極的な広告展開などが予定されているという。またKDDIと中部電力が2002年度内にFTTH市場に参入する計画もあり、こうした状況によって、2002年度内にFTTHサービス加入件数が42万回線まで伸びるとの予測も可能としている。

 レポートではFTTH関連製品市場についても言及。参入キャリアの増加でFTTH市場の競争が起きつつあることや、加入者増加でFTTHの面的な展開が可能になってきたことから、ユーザーあたりのコストを下げられる“PONシステム”(Passive Optical Networkの略。電話局から加入社宅への光ファイバーの途中に分岐装置を入れ、さらに分岐させて複数の加入者宅に引き込む方式。光ファイバーや光伝送設備を複数の加入者で共有でき、コストダウンが図れる)の採用が増加傾向にあると報告している。

(2002/9/20)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]

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