■URL
http://www.trendmicro.co.jp/company/news/2002/news020926.asp
http://www.trendmicro.co.jp/product/vb2003/info.asp
「ウイルスバスター2003 リアルセキュリティ」のパッケージ |
トレンドマイクロの代表取締役 |
トレンドマイクロ株式会社は26日、ウィルス対策ソフトの新版「ウイルスバスター2003 リアルセキュリティ」を11月1日より発売すると発表した。対応OSは、Windows 98/98SE/Me/NT 4.0 SP6a/2000 SP2/XPとなっており、価格は8,500円から。販売目標は、2ユーザパックやデジキューブ版などを含めて150万本となっている。
ウイルスバスター2003では、新たに6つの新機能を搭載した。新機能は、「ウイルス緊急警告」、「ウイルス処理アシスタント」、「インターネットアクセスコントロール」、「パケットの自動検出機能」、「インテリジェントアップデート for ブロードバンド(以下、インテリアップデート)」、「無線LANセキュリティモード」の6種だ。
「ウイルス緊急警告」は、トレンドマイクロのウィルス研究機関「トレンドラボ」が危険度「高」と認定したウィルスを発見した際など、いち早くユーザーに情報を提供するために、ユーザーPCのデスクトップに警告画面をポップアップ形式で表示する機能。ウィルスパターンファイルなどと同様に、ユーザーPCがインターネットに接続した際にサーバー側から緊急情報を配信するので、プッシュ型配信に近い形での情報提供形式となっている。「ウイルス処理アシスタント」は、ウィルスが発見されたが駆除ができず隔離しかできない場合に、その隔離したあとの対応をウィザード形式で詳しく説明するというもの。
「インターネットアクセスコントロール」は、ユーザーPCが利用しているポートやプロトコルなどの接続情報を詳細に設定できるというもの。例えば、FTPを利用しないユーザーはFTPプロトコルとその際に利用するポートを利用しないように設定できる。このように、自分に不必要なポートやプロトコルを閉じておくことによって、セキュリティーを高めることが可能だ。「パケットの自動検出機能」は、PC内から外部へパケット送信するのを検知する機能。もちろん、SMTPやHTTPなど通常頻繁に利用するパケットは登録することにより、検知から除外することが可能だ。この機能により、トロイの木馬のようなスパイウェアの検知が可能になったという。
新たに追加された機能の中でも、次の「インテリアップデート」と「無線LANセキュリティモード」は注目の機能だ。「インテリアップデート」は、前バージョン「ウイルスバスター2002」までのウィルスパターン更新方法をさらに自動化し、一層ユーザーの手間を省いたものだ。前バージョンまでは、PC起動後10分間経過するとトレンドマイクロのサーバーにパターンファイルの更新がないか確認しにいき、更新がある場合はウィンドウでダウンロードするかどうかの確認メッセージがでる仕組みとなっていた。しかし、今回の「インテリアップデート」では、常時接続ユーザー向けに確認メッセージを表示することなく自動的にダウンロードする機能や、指定した時間毎にパターンファイルの更新がないか確認する機能が追加されている。これは、「折角ウイルスバスターを導入しても、パターンファイルを更新していないがために感染してしまうユーザーが思いのほか多く、そのようなユーザーが後を絶たないためにこのような機能を追加した」(トレンドマイクロ プロダクトマーケティングディレクター山崎 祐二氏)という背景からだ。
また、「無線LANセキュリティモード」では、昨今急激に増えているホットスポットに対応したモードだ。ホットスポットは、社外でインターネットを利用する際に非常に便利だが、一方でPCの設定如何ではそのホットスポットに接続している他のマシンからディレクトリーが閲覧できてしまうなどのセキュリティー問題が多く指摘されている。「無線LANセキュリティモード」では、この問題に対応するためにボタン一つでホットスポット用のセキュリティー設定に変更するというものだ。ボタンを押すことによって、殆どのプロトコルを遮断するように設定されるため、他のPCからの接続を拒否することが可能になる。
「ウイルス緊急警告」が表示された画面 | 「ウイルス処理アシスタント」を表示している画面。このようにウィザード形式で進む |
「無線LANセキュリティモード」のボタンが下に表示されている。このボタンを押すだけでモードが移行する | 「インテリアップデート」の設定画面。「アップデート確認メッセージ」のチェックを入れておくとメッセージを表示しないで自動でアップデートが行なわれる |
トレンドマイクロの代表取締役マヘンドラ・ネギ氏は「コンピューターテクノロジーやウィルスは、年々急激な早さで変革している。ウイルスバスターもそれに対応するために毎年大きく変わっている。トレンドマイクロは、ウィルス対策製品として唯一日本で開発している製品だ。従って、日本のニーズに的確に応えることができていると自負している。このニーズを的確に捉えることによって、今後もウィルス製品でナンバーワンのシェアを確保していきたい」と語った。
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(2002/9/26)
[Reported by otsu-j@impress.co.jp]