【イチオシ】


第29回レポーター: maple氏

外襷反りってどんな技?
日本相撲協会の公式ホームページ

■URL
http://www.sumo.or.jp/

 NHKの相撲中継がある日の夕刻、テレビやラジオの無いところにいるという状況は、私にとって耐え難い苦痛以外の何物でもない。生中継を見ることができなかったときは、帰宅するや否や、ニュース番組などで勝敗を確認しないと、禁断症状が出てしまう。したがって、帰宅時間がニュース番組の終わってしまった深夜になると、翌朝まで悶々として過ごす羽目になる。特に、ひいきの力士が勝ち越しをかけていた日などは、気が狂いそうだ。というのは冗談としても、結果を知ってすっきりしたいと思うのが人情というものだろう。

 そこへ突然現れたのが、この大相撲ホームページだったのだ。

 このページは、紛れもなく財団法人日本相撲協会の公式ホームページなのだが、この手のページにありがちな堅苦しさがほとんど感じられない。いろいろと趣向も凝らされていて、どこのページを見ても退屈しない。例えば、「優勝力士インタビュー」のページ1つをとってみても、QuickTimeやDualSpeechなどが積極的に導入されており、相撲界独特の「伝統」や「しきたり」といった堅いイメージが吹き飛んでしまう。

 もちろん、一番の目玉は本場所取組情報であることは言うまでもない。NTTが開発した「SoftwareVision」を利用し、リアルタイムで取組の模様を観戦することができるのだ。Firewall内にいてこのソフトを利用できない場合や、よそ見をして決まり手を見逃してしまった場合は、中入り後の取組結果が随時更新されるページもあるので、そちらを見るとよい。各取組ごとに勝敗と決まり手が分かるほか、力士のプロフィールなども分かる。

 おまけに、決まり手をクリックすれば、その解説を見ることができる。例えば、外襷反り(そとたすきぞり)という技があるが、この名前を見ただけでどんな手か分かる人は少ないだろう。解説によれば、「相手の差し手を抱えて、その上からもう一方の手を相手の差し手の方の内股に入れ、自分から反るようにして相手を倒すこと」なのだそうである。挿し絵も付いているので、分かりやすい。ここで、「じゃあ、差し手って?」と思えば、すかさずそこをクリックし、その解説を読むこともできる。

 その他、歴史に残る名勝負と題して、リクエストの多かった取組を QuickTimeで観ることもできるようになっている。欲を言えば、リアルタイム視聴のできないユーザのために、毎日の取組もQuickTime 化してほしかったりもするのであるが、それは贅沢だろうか。

 また、12月からは無料のメール配信サービスも始まり、2週間に一度、大相撲関係の様々な情報を得られるようになり、まさに、「かゆいところに手が届く」ページと言える。3月9日から始まる来場所。私にとって、目が離せないページになることは間違いない。

('97/2/25)

[Reported by maple]


INTERNET Watchホームページ


ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp