【電子商取引】
三菱総合研究所は、ディーシーカード、東京三菱銀行、第一勧業銀行、富士通、NTTと共同で4月15日より「SCC電子商取引実証実験」を開始した。
この実験は、WWW上にショッピングモールを開設して、「スマートチェック」と呼ばれる電子小切手を使った小口決済と、SECE(Secure
Electronic Commerce Environment:本誌96年7月29日号参照)を使った高額決済向けのクレジットカード決済の実用性などを実験するというもの。
どちらの場合も、富士通が構築した認証局を通じて取引を行なう。なお、クレジットカードとしては、ディーシーカードが実験用に発行するカードが必要。支払いは、決済時にユーザーが支払い方法を選択できる。
スマートチェックを利用するには、予め「SCC BANK」と呼ばれる仮想銀行に口座を開設しておく必要がある。ただし、口座を開設するには、第一勧銀または三菱銀行に口座を持っていることが条件。実際に注文をしたときには、販売店に対して電子小切手「スマートチェック」で支払い、それを受け取った販売店は、スマートチェックをSCC
BANKに送り、代金の徴収を依頼する。すると、SCC BANKが実際の銀行に自動引き落としを依頼し、ユーザーの口座から引き落とされるというしくみだ。なお、利用限度額は、月10万円。実際の銀行からは、何度利用しても月1回にまとめて引き落とすことで決済コストを削減し、小口決済に適応させたという。
この実験は、通産省らが進めているエレクトロニック・コマース推進事業の一環として98年2月まで行なわれる。まずはコンソーシアムのメンバー120名で一次実験を行ない、7月をめどに一般のモニターを入れた本格的な実験を開始する。なお、モニター募集のアナウンスは5月、人数は5,000人の参加を目標としているとのことだ。
('97/4/15)
[Reported by junko@impress.co.jp]