【イチオシ】


第35回レポーター: KEI氏

コミュニケーションこそネットワークの醍醐味
So-netのオンライン談話室

■URL
http://www.so-net.or.jp/ClubHouse/room/board_list.html

 WWWを中心にインターネットが世間で話題になり始めた頃、古くからパソコン通信に親しんでいる人間の中では、すぐ飛びついたという人は意外と少なかった。むろん興味がなかったわけではない。パソコンやモデムなど必要な機器はすでに揃っているわけだから、接続へのハードルも低い。私自身も、WWWブラウザーで絵が見られたり、リンク機能を利用して世界中のページに即座に飛べたりすることに感動したことは確かだ。しかし、いわゆる「ハマる」状態になるまでには少し時間がかかった。なぜなら、自分でホームページを作らない限り受け身でしかない、というところが物足りなかったからだ。

 当時はまだ、CGIなどを利用した掲示板もほとんど目につかず、誰かが発言するとそれに対して応えが返ってくるというしくみにはなっていなかった。もちろんメーリングリストやニュースグループは存在していた。だが、専用のソフトが必要だったり、参加者が異様なまでにルールに厳しいというイメージがあったりして、インターネット初心者の私にとっては敷居の高い場所だった。

 その後状況は変わり、WWW上の掲示板やチャットサービスは、もはや珍しいものではなくなってきた。私もその幾つかに参加して、今やすっかりハマってしまった状態。そんな数多くあるWWW掲示板の中で私のイチオシは、So-netクラブハウス内に設けられている「オンライン談話室」だ。

 プロバイダーが開いている掲示板は入会者のみが対象になっているところが多いが、ここはSo-net会員でなくても自由に参加できる。雰囲気はものすごくオープンで、用意されているボード数も現在10以上。ジャンルや目的別に分けられた各ボードのテーマをざっとあげてみると、Windows、Macintosh、その他のコンピュータ、アウトドア、スポーツ、映画やテレビなどのメディア、音楽、ゲーム、SF、ペット、メールフレンド募集…。もちろん雑談用のボードもある。これだけあれば興味のあるコーナーが見つからないほうが不思議。

 開設から1年が経過しているだけあって、利用者の立場に立った工夫があちこちに見られるのも嬉しい。過去のログを読めたり、ボードによっては検索までできる上、書き込みの練習ができる「うちっぱなしコーナー」や、ハンドルが重複しないよう設けられた「ハンドル登録コーナー」まで用意されている。

 特に初心者にとってありがたいのは「談話室総合ガイド」。ボードの利用方法から一般的なネチケットまで、インターネットの基本的なマナーを学ぶことができる。また、掲示板には往々にして、他人を不愉快にすることを楽しむ人間が現われがちだが、ここでは管理人が目を通し不適当な発言には注意をしてくれるので、パソコン通信の会議室と同じ感覚で利用することができる。

 WWWが一般に普及し始めてからもう2年。パソコン通信を1度も経験しないままインターネットへ接続し始めるユーザーもどんどん増えている。皆さんのまわりにもきっと何人かいるはず。そんな人がまだ掲示板を利用したことがないようなら、このページを紹介してあげるといいだろう。言葉のキャッチボールの面白さは、インターネットを単に便利な存在としてではなく、毎日接続しないではいられない魅力的で刺激的な場所へと変えてくれるはずだ。

('97/4/28)

[Reported by kei_ysda@kw.netlaputa.or.jp]


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