【集中企画】



集中企画 WWWで世界のオペラハウス巡り

 いまや日本にいれば大抵のものが手に入る。しかし、オペラの場合はそうはいかない。一晩のオペラを演奏するのには、ミュージシャンや楽器だけではなく、音響係から衣裳係、メーキャップ係、さらには大道具・小道具のおじさんやゴミ掃除のおばさんたちまで、最低600人は必要とされると言われる。たとえその総勢をジャンボに乗せて移動させても、その「入れ物」となるオペラ劇場を日本に運ぶことは不可能だ。

 となると、本物のオペラを鑑賞するには、やはり現地に出向くほか手はない。今回の集中企画はまさにそういう方にオススメだ。またそうでない方も、ドイツを中心に集めたオペラハウスのWWWサイトの数々を巡り、大人の雰囲気を味わってみてはいかがだろう。


●ドイツのオペラハウス

■バイエルン国立オペラ Bayerische Staatsoper
 ペーター・シュナイダーが音楽監督。伝統的な馬蹄形の豪華なオペラハウス。また、良質なアンサンブル、大編成のオーケストラ等。一見の価値がある。R.シュトラウスの歌劇が有名。

■ハンブルク国立オペラ Hamburgische Staatsoper
 1680年に創立された由緒正しいオペラハウス。18世紀には、ヘンデルやマッテソンのオペラが初演されその後もベートーベン、リスト、ヴァーグナーからマーラーまで数々の客演が華麗な歴史を飾っている。

■ライプツィッヒオペラ Oper Leipzig
 300年以上の歴史を誇るオペラハウス。1,425席の大きなホールは、戦後1960年に再建された。バロックからモダンまでの大きなレパートリーを誇る。

■カールスルーエ国立劇場 Badisches Staatstheater Karlsruhe
 バーデン州の州都、地方色豊かな味わいがあるオペラが聴ける。ヘンデル音楽祭も毎年開かれ、めずらしいオペラが鑑賞できる。

■ベルリン国立オペラ Staatsoper Unter den Linden
 第2次大戦後の東ベルリンで、ベルリンのオペラの歴史を引き継いで来たオペラハウス。数年前の東西ドイツ統合以来、戦後オペラが無くなってしまった西ベルリン市民により建てられた。歴史は浅いが高水準のドイチェ・オーパーと勢力が二分され今日に至る。

■マンハイムナツィオナルテアター Nationaltheater Mannheim
 モーツァルトも絶賛した、シュターミッツが率いるマンハイム楽派のオーケストラに始まる。200年以上の長い歴史を持つオーケストラと、ヴァーグナーを得意とする歴代の音楽監督に支えられた、ドイツ風の重たい響きが独特の雰囲気をかもしだすオペラハウス。

■ハノーファー国立劇場 Niederlaendischen Staatstheater Hannover
 CeBitだけではなく国立劇場もあるハノーファー。新しく活気のある町とは対照的に、落ち着いた響きを持つオーケストラとアンサンブル。

■ヴィスバーデン国立劇場 Hessisches Staatstheater Wiesbaden
 カジノのとなりに建ち、古い伝統的な劇場とモダンな作りの建物が組み合さった、一風変わったデザイン。音楽監督は今シーズンから上岡氏が就任。

■ドルトムントのオペラハウス Theater Dortmund
 ルール地方の数あるオペラハウスの中の一つ。コンサートや室内楽も鑑賞できる。

■エアフルト歌劇場 Theater Erfurt
 ドイツに150以上あるオペラハウスの中堅どころ。現在フィルハーモニッシェ・ターゲが開かれている。

■バイロイト音楽祭 Festspielnachrichten Bayreuth 1996
 夏の間だけの音楽祭なので、本当の意味でのオペラハウスではないが、ヴァーグナー本人が自分の作品を演奏するために設計から自ら行なった建物。スター歌手、指揮者を集めた豪華メンバーによる水準の高いヴァーグナーの楽劇が鑑賞できる。

●オーストリアのオペラハウス

■ウイーン国立オペラ WIENER STAATSOPER
 伝統が感じられる古風な正面入り口。1955年に世界最高をめざして再建。スター歌手のゲスト出演、ウィーン・フィルの伴奏等、どこをとっても世界最高。

■グラーツ歌劇場 Buehnen Graz
 美しい町なかに建つ素晴らしい内装のオペラハウス。R.シュトラウスがサロメを自らの指揮で初演したとか…。

●イタリアのオペラハウス

■ミラノ・スカラ座 La Scala
 華麗な伝統と歴史には似合わず、ドゥオーモ広場からガレリアを抜けた所に あまり目立たずひっそりと建っているスカラ座。その外見とは裏腹に内部はオペラファンにとっての神聖な地。ヴェルディやプッチーニを筆頭に数々の作曲家、指揮者等マエストロ達、またマリア・カラスを始めとした、数々のオペラ歌手達の殿堂である。

■ジョコーザ・オペラ Teatro Dell'Opera Giocosa
 1956年に建築されたオペラハウスは伝統ある馬蹄形の客席。今シーズンの売り物はドニゼッティの「ランメルムールのルチア」。

■ヴェローナのアレーナ Arena di Vrona
 ロミオとジュリエットの舞台となった町。この円形劇場で催される夏の野外オペラは、200人のオーケストラ、数100人の合唱など、総勢1,000人余りの人々により壮大なステージが展開される。

●その他の国のオペラハウス

■ツューリッヒ・オペラ Opernhaus Zurich

■フィンランド・ナショナル・オペラ The Finnish National Opera

■ブダペスト・ロイヤル・オペラ THE ROYAL OPERAHOUSE, BUDAPEST

■ギリシャ・オペラ Greek National Opera

■シドニー・オペラ Sydney Opera House

■ニュージーランド・オペラ Opera New Zealand

■ピッツバーグ・オペラ The Pittsburgh Opera

■ワシントン・オペラ The Washington Opera

■クリーブランド・オペラ Cleveland Opera League

■サンフランシスコ・オペラ San Francisco Opera

■ニューヨーク・メトロポリタン・オペラ Metropolitan Opera

('97/5/19)

[Reported by taoga.de / yuno@impress.co.jp]



INTERNET Watchホームページ



ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp