【ニュース】


パソコン通信の中傷発言に対し管理者側の責任を認める

東京地裁がニフティらに対し賠償命令の判決を下す

 ニフティ内のフォーラム(電子会議室)に「事実無根の中傷記事を書き込まれ名誉を傷付けられた」として同女性会員が、ニフティとシスオペ(管理者)、及び書き込みをした相手に対し総額1,000万円の損害賠償を求めていた訴訟で、東京地裁は26日、請求の一部を認め被告3者に計50万円の支払いを命じる判決を下した。

 これはニフティ内の現代思想フォーラムの「フェミニズム会議」において'93年11月頃から原告女性を中傷する書き込みが繰り返されたもの。原告はニフティとシスオペに削除を要求したが、その後も問題発言を放置されていたとして提訴していた。

 判決ではシスオペに対しては「他人の名誉を傷つける発言があると具体的に知った場合には削除するなどの措置を取るべき義務がある」とし、ニフティに対しては「シスオペに対する実質的な指揮監督関係があり、使用者責任に基づき賠償責任がある」としたうえで、被告3者に計50万円の支払いを命じた。

 ニフティでは「当社でもこうした発言についてどこまで削除できるのかなど課題としてきた。今回の判決はネットワークの管理・運用に関して重要な判断が示されたと考える。判決文を読み今後の対応を考えていく」としている。

('97/5/27)

[Reported by kikuchi@impress.co.jp/石橋 文健/tetsuya@x.age.or.jp]


INTERNET Watchホームページ


ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp