【講演】


Javaの優位性を繰り返し主張

Sun Microsystems社のジョン・ゲイジ氏が基調講演

http://www.takedown.com/ (紹介されたホームページ)

【MPEGムービー 3.6MB】

John Gage  5日行なわれたジョン・ゲイジ氏(Sun Microsystems社主席科学者)の基調講演は、既存のCやC++などの言語や、ActiveXなどと比べるとJavaは非常に優れていると繰り返し主張する内容だった。

 昨日、マーク・アンドリーセン氏(Netscape Communications社技術担当上席副社長)が基調講演で、今後すべてのアプリケーションをJava Beansを使って書き直すと語ったのを受けて、「Netcasterのリリースを前倒しできたのは、デバッグ等を迅速に行なえるJavaのおかげ」と自画自賛。また、「ActiveXにセキュリティ機能を持たせるのは不可能」と語るなど、Microsoft社への対抗心も随所にうかがうことができた。

 さらに同氏は、様々な人物の発言を引用しながら、「技術トレンドがコンピュータ中心からネットワーク中心(Net-Centric)へと変革しつつある」と続けた。そして、これまでのPCやOSでは、新たな機器が登場する度にデバイスを用意しなければならなかったが、Javaのようなコンポーネントアーキテクチャを利用すれば、この問題も簡単に解消できる。こうした流れの中では、Javaのようなマルチプラットフォームかつ分散型のテクノロジーが非常に有用であると熱弁をふるった。

 また、「他の言語では何百ドルも払って様々な解説書を読まなければ1つのアプリケーションを書くことができないが、Javaであれば2冊も読めば大丈夫」と、言語としてのシンプルさも改めて強調した。

 最後にインターネットのセキュリティ問題に触れ、ハッキングの手口を紹介するホームページに実際にアクセスし、誰もがその被害者になる危険性があることを指摘した。

 内容は主にプログラマーをターゲットにしたものだったが、ゲイジ氏独特のユーモアとMicrosoftに対する皮肉が随所に散りばめられており、なかなか聞きごたえのある講演だった。

('97/6/5)

[Reported by yuno@impress.co.jp]


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