【イチオシ】


第39回レポーター: 増田高幸氏

気が付けば衝動ダウンロード
アーカイブ・サイト「VECTOR SOFTWARE PACK」を活用しよう

■URL
http://www.vector.co.jp/

 フリーウェアやシェアウェアなどのソフトウェアを探すこと、これもまたインターネットの楽しみ方の一つだ。自分で所有しているパソコンを使ってアクセスしている人は特にそうではないかと思うが、今まで使っていたソフトの新しいバージョンを探したり、あるいはまったく新しいソフトを見つけたりと、こんなことばかりに日夜寝食を忘れてはげむ人もいるくらいだ。実は私もその一人で、毎日毎日飽きもせずに新着ソフトウェアやバージョンアップ情報を探しまわっているのである。

 ソフトウェアを効率よく探すためには、質の良い情報サイトを押さえておくことが重要だ。例えば、Macintoshならば「info-mac」、Windowsならば「窓の杜」。この辺にアクセスすれば、大抵のソフトは見つかるのだが、これらのサイトには収録されていない、いわば「埋もれた」名作ソフトウェアも数多く存在する。

 そこで、私が定期的にチェックしているアーカイブ・サイトの一つを紹介しよう。「PACK FOR WIN/MAC」シリーズを出版している株式会社ベクターの「VECTOR SOFTWARE PACK」だ。主に国内でプログラムされたフリーウェアやシェアウェアが2万本以上、MacintoshやWindowsといった主要プラットフォームはもちろん、OS/2やX68000、FM-TOWNSやMS-DOSといった少数派まで、非常によく整理されて収録されているのだ。

 このサイトでも他のアーカイブ・サイトと同様、色々なソフトウェアがディレクトリごとに分類されている。しかし、膨大なソフト数。ディレクトリを辿って探していたのでは夜が明けてしまう。というわけで、もちろん検索もできるようになっている。

 だが、何よりも助かるのは、作者の手によるソフトウェア解説が読めることだ。READMEファイルにあるような簡単なコメントだけではそのソフトウェアの内容はなかなか掴みにくいし、ダウンロードして実行してみた時に期待していたものとは違っていたということもしばしば。このサイトのようにちょっとした解説があるだけでも、ダウンロードして使う人にとっては非常にありがたい。

 そして、私がアクセスするたびに楽しみにしているのは、新着情報とダウンロードランキングだ。新着情報は1週間ごとに更新され、その週に登録されたソフトウェアをプラットフォーム別に眺めることができる。また、ダウンロードランキングでは最近のダウンロード数の多いソフトウェアを一覧できる。新しいソフトや人気のソフトがすぐにわかるので、リストを眺めているだけではあき足らずに私は毎回、必ず何本かは衝動買いならね「衝動ダウンロード」してしまう。

 これらのソフトウェアは、もちろん作者の方々の好意によって公開されているものがほとんど。自分の作ったソフトをできるだけ多くの人に使ってもらいたい、というわけで公開しているのだが、これを集めてサーバを運営しているベクター・デザインもソフトウェアの作者には好意的に接しているようだ。私もこのサイトには幾つか自作のアイコン集を登録しているが、登録確認メールの手際の良さや、毎月の確認メール、はたまた自分のソフトウェアが収録された本の送付など、作者に対するサービスの良さにはいつも感心させられている。むしろ、アイコンを2~3登録しただけの私がここまでしてもらってもいいのかと恐縮してしまうほどだ。

 また、ソフトウェアの楽しみ方はそれを使うだけではない。作者の方に感想を書いたメールを送れば、きっと喜ばれるはず。決して作る側から使う側への一方通行ではないのだ。見つけ出したソフトウェアをただ使うだけではなく、気に入ったソフトウェアの作者の方にはぜひメールを出してみよう。

('97/6/10)

[Reported by t-masuda@city.fujisawa.kanagawa.jp]


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