【業界動向】


MicrosoftがP3の個人情報保護規格のサポートを表明
Internet Explorer 4.0に実装

■URL
http://www.microsoft.com/corpinfo/press/1997/Jul97/opspr.htm

 Microsoft社は1日、W3C(World Wide Web Consortium)が提唱するインターネット上での個人情報保護に関するプロジェクト「P3(Platform for Privacy Preferences)」の規格をサポートすると発表した。この規格を利用することにより、各ユーザーが予め自分自身の個人情報の公開レベルを設定しておけば、WWWサーバー側からの要求に容易かつ安全に対応できるようになる(本誌6月17日号参照)。

 ただし、この規格自体は6月11日にプロトタイプが発表されたばかりで、まだ全体の仕様が固まっているわけではない。そのため、同社がサポートするという規格が具体的に何を指しているのかは不明だ。

 同社では、WWWブラウザー「Internet Explorer 4.0」の今夏リリース予定のバージョンに「Profile Assistant」と呼ばれる機能を付加し、個人情報を管理できるようにするとしている。またその一方で、「Site Server」や「Active Directory」などのWWWサーバー側のソフトもこれに対応させる。さらに、「MSNBC」や「CarPoint」などの同社が提供するWWWコンテンツでは、実際にこれらのソフトを用いてパーソナライズ等のサービスを行なうという。

 なお、5月末にNetscape Communications社やFirefly Network社らが、W3Cに「OPS(Open Profiling Standard)」と呼ばれる個人情報保護に関する仕様書を提出し、Microsoftもサポートを表明している(本誌5月29日号、6月13日号参照)。これを受けて、現在P3ではOPSを有力な仕様として検討しており、いずれにしろ、Microsoftがこうした個人情報保護への取り組みを必死で強化しようとしているのは明らかだ。

('97/7/2)

[Reported by yuno@impress.co.jp / Hiroyuki Et-OH]


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