【業界動向/金融】
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http://www.etrade.com/visitor/press/pr070897.html
米オンライン証券会社最大手のE*TRADEは8日、第3四半期(4~6月)の決算を発表した。売上は前年同期比138%増の3,700万ドル、純利益は227%増の300万ドルと大幅な増収益を達成したという。
同社は、1992年にオンラインの個人向けの手数料ディスカウント証券会社として創立、徹底したコンピュータ取引による経費の削減で証券取引の手数料が自由化されている米国において、インターネット、AOL、CompuServeなどで売上を伸ばしている。
同社の手数料は一取引きにつき14.95ドル(5,000株まで)と、他のオンライン証券会社大手のe.Schwabの36ドル、Fidelity On-line Xpressの114ドルに比べても格段に安い。6月末の稼働口座数は前年同期比146%増の18万件以上に達し、預かり資産の総額は55億ドルに達した。特にインターネットによるオンライン取引は急増中で、1日あたりの取引件数は9,600件と同社の取引の59%を占め、前年同期比449%増となっている。
日本でも大和証券や野村証券などが、パソコン通信やインターネットなどを通じたオンライン取引を開始している。また、インターネットを使って株式情報を提供し、未公開株を中心に扱う証券会社「エンゼル証券(仮称)」が今秋にも設立される見込みだ(本誌97年6月9日号参照)。金融界の規制緩和「ビッグバン」のなかで証券手数料の自由化がすでに秒読み段階に入っており、今後オンライン取引は証券会社にとって重要な戦略となりそうだ。
('97/7/11)
[Reported by k-hirata@bnn-net.or.jp / yuno@impress.co.jp]