【業界動向/暗号技術】


米Verisign社が128bit暗号化技術に対応した電子認証書発行で輸出許可を取得

■URL
http://www.verisign.co.jp/pr/pr11.html

 米Verisign社は14日、米国政府より128bit暗号化技術に対応した電子認証書を発行できる輸出許可を取得したと発表した。

 今回発行される電子認証書「Verisign Global Server ID」はサーバに対して発行されるもので、128bit暗号化技術に対応したNetscape社のEnterprise ServerやMicrosoft社のIISと組み合わせることでセキュリティが強化される。これまで米国政府が輸出許可していたのは56bit以下の暗号技術に限られていたが、同社では40bitの暗号技術では約8時間で解読可能として、同じシステムで128bitの解読した場合には2兆年以上かかるというデータを挙げている。

 ただし輸出規制の免除対象となるのは米国企業・団体でサーバが米国内にある場合と、国際的な金融機関となっている。これにより日本国内で同社の認証が受けられるのは金融機関に限られるが、すでに住友銀行、さくら銀行日本長期信用銀行などが認証証明書の取得を検討中とのことだ。

 編集部で日本企業の米国法人の認証証明書の取得について日本ベリサイン株式会社に質問したところ、同社では「認証書発行を受けるためには米商務省の資格基準を受ける必要があり、これに適合した企業に発行する。ただしその基準についての詳細は未定」としている。

 最近、米政府が暗号技術に対する輸出を緩和したことを受け、暗号産業の動きが活発になっている。また本誌でも暗号技術について解説しているのでそちらも参考のこと。

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('97/7/16)

[Reported by kikuchi@impress.co.jp/ Hiroyuki Et-OH]


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