【イベント】
秋葉原でイベント「インターネットショー in 秋葉原」開催
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7月18日から秋葉原駅前広場にてイベント「インターネットショー in 秋葉原」が開催された。メインテーマは「これから流行(はや)るものはアキバにある」で、会期は7月21日までとなっている。
イベントは、秋葉原電気街振興会らの主催により、主に一般ユーザーを対象に開催されたもので、参加企業43社のサービス/商品の展示ブースが設置されたほか、タレント、有名人を招いてのトークショーなどが行なわれる。
初日の18日には、慶応義塾大学教授村井純氏と株式会社デジタルガレージ代表取締役伊藤穣一氏による「サイバーの未来像と秋葉原の進化」をテーマにした興味深い対談が行なわれたのでその模様をお伝えしたい。
対談は会場のメインステージで行なわれた。両者が登場すると、まず、村井氏が「会場の様子を見たが、(インターネットの)始めの頃、80年代にはこんなことになるとは思わなかった」と一般のインターネットへの関心の高さへの驚きを語った。ただし、まだ良い時代になったとは言えないとして、「インターネットによるデータ通信に電話と同じルール(法)を適用しているのは問題だ」と語った。村井氏は'97年か'98年には一般家庭で2ケタMbpsの通信が可能になると見ているとした上で、「もし、法的な規制でそれが実現しなかったら、日本は芸術・カルチャー面でも諸外国からどんどん遅れを取ってしまうことになるだろう」と語った。
また、インターネットを使ったサービスについて、伊藤氏は「今のデジタルコンテンツと言われているものは、ブラウン管の中でラジオのアナウンサーが話しているだけ、といったテレビの創成期と同じようなもので、インターネットの特性を活かしていない。もっとインターネットらしいものをやりたい」と語った。それに絡めて村井氏は、インターネット上で何かやるには「新しい自由な発想が必要だ」として現在進めている実験について語った。実験は自動車にインターネットを接続するというもので、ワイパーの動きと車の現在位置から出たデータをもとに降水量を調べられるとのこと。
最後はインターネットとの現状について話し合われた。ここでは、ドメインネームと商標の関係について触れられた。'94年時点ではIANA(Internet Assigned Numbers Authority)は「ドメインは単なる識別子であり商標とは関連しない」という見解であったが、最近ではWIPO(World Intellectual Property Organization)がドメイン名と商標権との間の混乱について議論しているという事例を挙げ「インターネット内でも、現実社会のルールを適用しなくてはならなくなってきている。もうサイバースペースという特別な社会ではない」と語った。
なお、対談は、村井氏が伊藤氏を「ジョーイ」と呼ぶなど終始和やかな雰囲気で進められた。対談の途中でイベントの閉幕時間午後7時になってしまい、最後は慌ただしく話が締められた形になり、多少物足りない印象が残ったが充実した対談だった。
今後は、19日には「秋葉原インターネット王座決定クイズ大会」、21日にはインターネット関連製品のチャリティオークションなど楽しげなイベントが予定されている。また、展示ブースは野外ということもあり、どこか開放的なものになっているので、連休を利用して会場を覗いてみるのも良いだろう。
関連情報
・「InternetShow in 秋葉原」本日から開催 (PC Watch)
/pc/docs/article/970718/akiba.htm
('97/7/18)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]
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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp