【実験/FM放送】


FM電波を利用しホームページの送信を行なう

日本エフエムデータ放送がインターネット放送局の実験を開始

 日本エフエムデータ放送株式会社は、FM電波の空き領域を使ってインターネットのホームページ送信を行なう実験を今秋にも行なうことを明らかにした。

 これはFM放送局よりFM電波の空き領域を使って、HTML形式などのデータを送信するもの。パソコンに接続された受信機のメモリにデータを蓄積し、パソコンを使ってホームページを見る。実験では受信機や送信データの方式について検討することが目的。

 具体的には受信機に大容量のメモリを装備して、ホームページの全てのデータを送り、ユーザーがプロバイダーに加入していなくてもホームページを見られる方式や、受信機に少容量のメモリを装備してINDEXのみを送り、INDEXをクリックするとプロバイダーを通して接続される方式などを実験し、使い勝手の良さを検討する。実験は今秋にも、宝塚市で一般からの参加者を募集して行なわれる予定。同社ではFM電波を利用した速度について16~32kbps程度としており、受信機は10,000円強を目指すとしている。

 実用化後は、同社が市役所や企業からホームページ作成を受託し、各地のFM局に配給することを検討している。FM電波の空き領域を利用した情報サービスは「見えるラジオ」があるが、これとの違いについて同社では「見えるラジオは情報量が少ないがこのサービスでは複雑、大量のデータを送信できる。また普及しているインターネット形式を取り入れることによりユーザーが拡がる。FM局は地域に密着しているところも多く、地域の情報発信基地となることを目指す」としている。

('97/7/28)

[Reported by kikuchi@impress.co.jp]


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