【業界動向】
ドイツで、全国12の地域公共放送からなるテレビ・ラジオネット「ARD」が、「インターネットに接続できるパソコン利用者からテレビやラジオの放送受信料を徴収したい」とする将来構想を明らかにし、ドイツ経済界などが「情報通信産業の発展を妨げる」と猛反発している。
ARDは、「テレビ・ラジオ番組を試聴できるインターネット上でのパソコン利用が拡大すると、旧来のテレビ・ラジオの視聴者が減り、受信料の収入が減少する」ことを理由としている。
これに対し、ドイツ産業連盟、ドイツ商工会議所、ドイツ手工業中央連盟は、各州首相宛に共同書簡を送り「テレビを見たりラジオを聞いたりすることを主目的にパソコンを利用する企業や市民はいない」「インターネットは古典的な放送からは独立したメディアであり、放送受信料の徴収はおかしい」と強調した。
('97/8/11)
[Reported by masaka@impress.co.jp]