【新サービス】
■URL
http://www.asahi.com/information/netcaster.html
朝日新聞社は、Netscape社のプッシュ型コンテンツ受信アプリケーション「Netcaster」向けに一般ニュースの提供を開始した。
Netcaster向けのサービスについては、朝日新聞社と東芝情報システム株式会社の2社が情報提供を表明している(本誌8月20日号参照)。朝日新聞社では、一般ニュースの提供に先駆け、8月19日から21日まで高校野球の試合速報をNetcaster向けに提供していた。
提供する内容は、同社のニュースサイト「asahi.com」の見出し部分で、情報は30分ごとに更新される。見出しをクリックするとWWWブラウザーが起動し、記事の本文を表示する。
なお、asahi.comでは、ニュース速報が入りしだいページが更新されるが、Netcaster向けの情報は30分間隔の更新なので、速報に最高で30分のタイムラグが生じてしまう可能性がある。これについて、同社では「Netcasterでは、クライアント側で情報更新の間隔を30分以下に設定することができないので、現状ではどうすることもできない。もちろん技術が進み、随時情報を更新できるようになればそれに則っていきたい」としている。
日本ネットスケープ・コミュニケーションズに問い合わせたところ、Netcasterは正確にはクライアント側から情報を引き出しに行く「プル型」であるとしている。情報の更新期間は当面は30分間隔を最短としていくとのこと。30分以下にしない理由は、Netcasterは初心者も対象にしており、もし多数のチャンネルで、頻繁に情報の更新を行なうよう設定した場合のトラフィックの混雑を避けるため、としている。ただし、今後、ユーザーの要望に応じて間隔をせまく変更する可能性もあるとのこと。現状のNetcasterでは、少なくとも「速報が入りしだいデスクトップ上にニュースを表示する」といった即時性を生かした情報提供には向いていないように思える。
なお、朝日新聞社では、NetcasterのほかMicrosoft社やPointCast社のプッシュ技術の使った情報配信を予定している。それぞれ方法は異なるが、プッシュ技術が速報性を要求されるニュースサイトでどう活用されるかが注目される。
('97/8/22)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]