【業界動向】


大規模配信を受け持つ「インターネットマルチフィード株式会社」設立

■URL
http://www.iij.ad.jp/whatsnew/imf.html

 NTTとIIJをはじめとする20社は、8月27日、コンテンツのインターネットへの高速・大容量配信を受け持つ新会社「インターネットマルチフィード株式会社」の設立を発表した。10月より試行サービスを開始し、'98年4月より本格サービスを開始する予定。

 インターネットマルチフィード社は、高速なLAN上にWWWやインターネット放送などのサーバーを接続し、そこから高速な回線で各プロバイダーに直接接続するのが事業の内容となる。これにより、それらのコンテンツを受けるユーザーはサーバーと高速に接続できるようになる。発表では情報流通の効率化のモデルとしてIX(Internet Exchange:プロバイダー間を接続するバックボーン)に近い位置づけのものとして比較している。

 具体的なサービスとしては、プロバイダーやコンテンツ提供者がインターネットマルチフィード社と高速回線で接続する「マルチフィードコネクティビティサービス」と、インターネットマルチフィード社の中にサーバーを収容する「マルチフィードハウジングサービス」の2通りが用意される。価格等の詳細は未定で、10月までに明らかにされる予定。

 現在のところ、接続するプロバイダーとしては出資会社のOCN(NTT)、IIJ(IIJ)、InfoSphere(NTT)、Biglobe(NEC)、InfoWeb(富士通)、InterVia(NTTデータ)、IDCインターネット(国際デジタル通信)が予定されており、アジアのバックボーンを持つAIHとの接続も検討している。また、コンテンツとしては20コンテンツが予定されている。

 なお、このサービスは、NTTとIIJを中心に進めているマルチフィード実証実験(本誌4月10日号参照)が元になっている。今後も、コンテンツに応じて必要な回線幅を確保する「帯域取引」や、トラフィックの解析などの技術を実証実験からサービスにフィードバックしていきたいとしている。

('97/8/27)

[Reported by masaka@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp