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米WorldComが自前の通信網で日本に進出

 米国の大手通信会社、米WorldCom社が、自前の通信網を整備して日本進出を検討していることが12日明らかになった。東京都の下水道溝に光ファイバー網を敷設して通信サービスを提供しようというもの。

 自前の回線を持つ第一種電気通信事業者に対する外資規制が'98年1月に撤廃されるのを機に、外資としては初めて日本市場への本格的な参入を目指すもので、早ければ'98年にもサービスを開始する。外資規制撤廃をにらんで、日本市場に他の外国事業者も本格参入を進めてくるのは確実で、競争が一段と激化しそうだ。

 同社は'96年12月の下水道法改正で、今年から東京都が下水道溝に通信回線を設置できるよう規制緩和したことを利用し、都心のビジネス街に光ファイバー網を敷設する。地域を限定し、地上に敷設する場合より、コストを低くすることで割安なサービスの提供が可能になるとみられている。

 WorldComは長距離通信会社としては米国4位で、ニューヨークやロンドン、香港などの金融センター都市に光ファイバーを敷設、企業を対象に通信サービスを行なっている。昨年12月には、地域電話会社を買収するなど、これまでに50件近い合併を繰り返して規模を拡大。先日も大手パソコン通信サービスCompuServeを買収したばかりだ。インターネット接続業者UUNETも傘下に持ち、国際から地域、インターネットまでのフルサービスを手がけている。

('97/9/12)

[Reported by junko@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当 internet-watch-info@impress.co.jp