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NTTらが高品質な動画などのリアルタイム通信が可能な「AMInet」の基本技術を確立

 NTTとソニー株式会社、慶應義塾大学は、高品質な動画や音声などのリアルタイム通信や、医療用画像やCADなどの大量データの高速転送を実現できる「AMInet」の基本技術を確立したと発表した。NTTらは、96年4月より実験ネットワークを組み、共同開発を行なってきた。

 「AMInet」は、ATM通信技術に、独自開発したプロトコル「高速資源予約プロトコルASP(AMInet Set-up Protocol)」と「アプリケーション対応転送プロトコル」を融合させたもの。これにより、電話のように情報を確実に相手に届けること(伝送ルートと必要帯域)の保証や、効率的なデータ伝送が行なえるのが特徴だ。実験では、100Mbitの画像データを従来のインターネットで伝送すると、18秒~20秒程度かかっていたものが、今回の「AMInet」を利用すると3秒程度で済むという結果が出ているという。動画や音声を途切れることなく伝送できるため、高品質のテレビ電話やテレビ会議、ビデオオンデマンドなどの利用に適している。

 またAMInetは、現状のインターネットで使われているTCP/IPプロトコルとの互換性を保っているため、これまでのインターネット用に開発された電子メールやWWWブラウジングなどのサービスは従来どおり利用できるという。

 今回の実験ネットワークで確認された技術をベースに、セキュリティの強化やモバイル環境などさまざまな通信形態への対応など、実現に向けて研究開発を進める方針だ。

('97/10/7)

[Reported by junko@impress.co.jp / 金丸 雄一]


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