【業界動向 / 新技術】


データ転送速度はISDNの10倍程度

Northern Telecom社らが電線を使ったインターネット接続技術を開発

■URL
http://www.nortel.com/home/press/1997c/10_8_9797389_Norweb.html

 カナダの通信機器会社Northern Telecom社と英国の電力供給会社United Utilities社の子会社Norweb Communications社は、家庭への電力供給線(電線)を使ったインターネット利用技術を共同開発したと発表した。

 電線を使ったインターネット接続のメリットとして、すでにインフラが整備されている点や通信速度が速い点などがあげられている。両社は、電線を使って通信する際に問題となる雑音を除去する技術を開発し、英国内での共同実験で成功を収めたという。

 利用するには、通常のモデムは使用せずに専用の接続用機器を利用して家庭の電力メーターとパソコンをつなぐことになる。電線を通して通信データを配信中継所に送り、そこから光ケーブルで電力会社のインターネット網やプロバイダーに接続するというしくみだ。データの転送速度はISDNの10倍程度(毎秒1Mbit以上)の速度が望めるとしている。また、接続に使う専用機器もISDNのターミナルアダプターと同程度の価格に抑えられるとのこと。

 両社は、この技術が開発されたことはインターネットにとって飛躍的な進歩だとしている。今後は欧州のほかアジア太平洋地域の電力会社へ同技術を売り込んでいく。

 

('97/10/9)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp