【イチオシ】

第59回レポーター: 増田高幸氏

遙か彼方の北欧の国をインターネットで満喫
「Virtual Finland」

■URL
http://virtual.finland.fi/finfo/japani/finfoja.html

 フィンランドは北欧諸国の1国。スカンジナビア半島の付け根に位置し、ロシアとスウェーデン、そしてノルウェーに国境を接している。森と湖の点在する国土にはおよそ500万人の人々が暮らし、首都は南端にあってバルト海のフィンランド湾に接するヘルシンキという街だ。湾を隔てた対岸にはエストニアの首都タリンがあり、共に貿易の街として栄えた歴史を持つ。この国はまた、ムーミンやサンタクロースを生んだことでも知られているが、F1ドライバーのミカ・ハッキネンやミカ・サロ、交響詩フィンランディアを書いた音楽家のシベリウスの出身地でもある。

 私がいつか行ってみたい国の1つにフィンランドがある。スキーやその他のスポーツの盛んな国であり、運が良ければオーロラも見ることができると聞く。湖や川などの水体系は国土の1/10、主に針葉樹林から成る森林は国土の3/4を占め、緑豊かな国なのだそうだ。これが森と湖の国と呼ばれる由縁である。

 さて、今回の私のイチオシは、そんなフィンランドを紹介したサイト「Virtual Finland」だ。ちなみに、このサイトはフィンランド外務省が制作している。

 私が特に気に入ってしまったのは、「フィンランドの風景」である。お決まりのコンテンツ、と書いてしまえばそれまでだが、風景というものにはその土地それぞれの魅力がある。建築様式などにおいても、中世から近代に至るまでスウェーデンと帝政ロシアの支配を受けていたフィンランドでは、独特の文化が育まれてきた。共和国として独立した後も、首都における歴史的建築はよく保存されている。そうした建築や街並みを撮った写真もここに掲載されており、眺めてみるとなかなか面白い。

 また、「フィンランドの四季」と題されたコンテンツでは、その四季折々の風景と、自然の「音」を楽しむことができる。例えば、春のページにはWoodpecker(キツツキ)のサウンドファイルが用意されている。もっとコンコンコン…とゆっくり叩くのかと思いきや、コココココ…とすさまじい速さで叩くので、少し驚いてしまった。

 フィンランドはその国土の1/4を北極圏に預けているが、大西洋から吹く偏西風のおかげで気温は和らぎ、四季も豊か。北部のラップランド地方では、夏には2カ月間も太陽が沈まない白夜や、冬には1月以上も太陽が昇らない「北極の冬」が体験できる。知識としては知っていても、日本人には想像もできないような四季があるのだ。

 遙か彼方のフィンランド。その季節だけでもインターネット上で楽しんでみてはいかがだろう。

■参考URL
http://www.finland.fi/ (Finland Online)

('97/10/28)

[Reported by t-masuda@city.fujisawa.kanagawa.jp]


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