【業界動向/実証実験】

インターネット上の「鍵」を使ってCDの楽曲を聞くシステム

新しい音楽流通システム「Sound Jam」の実証実験開始

■URL
http://www.soundjam.co.jp/

 CDとインターネット上の暗号技術を使った新しい音楽流通システム「Sound Jam」の実証実験が開始された。実験は、情報処理振興事業協会(IPA)の創造的ソフトウェア育成事業の一環として実施され、期間は'98年2月28日まで。現在、上記ホームページにてモニター募集中だ。なお、実験には、株式会社アプリックス、株式会社インプレス、株式会社ソフマップ、日本コロムビア株式会社、株式会社平野デザイン設計、ユニバ-サルビクタ-株式会社、ビットキャッシュ株式会社らが参加している。

 Sound Jamは、音楽CDの中に通常のCDプレーヤーで聞ける楽曲以外に暗号化した楽曲を収録し、さわりの部分だけをパソコンで試聴できるようにしておく。次にインターネット上から鍵をダウンロード(購入)すると残りの部分を全部再生できるようにするといったもの。利用するには、Sound Jam用に作成されたCDまたはCD-ROMと、Windows 95が稼働しインターネットへの接続が可能なパソコンが必要だ。また、鍵の購入にはインターネット決済用のプリペイドカード「BitCash」(本誌'97年4月2日号参照)を利用する。鍵の価格は曲の長さにより異なるが、1曲50円~150円程になるとのこと。

 このシステムでは、既存のCDパッケージの流通システムを利用しつつ、独自のコンテンツをインターネットを使って販売できる。また、鍵が保管されたパソコンのみが暗号化された楽曲を再生できるのでデータの再配信を防ぐことができるほか、鍵の購入時にユーザーが選んだ楽曲を正確にカウントできることから、権利者に正当な著作権使用料を支払えるといったメリットがある。

 なお、今回の実験にあたって、全国有名レコード店でSound Jam専用のクリスマスソングCDを販売するほか、インターネットマガジン'98年1月号(11月29日発売)やPC DECO'98年1月号(11月29日発売)といった雑誌の付録CD-ROMで体験することができる。また、パソコンショップ「ソフマップ」の東京、大阪などの店舗でも配布している。

◎問い合わせ先
Sound Jam事務局
E-mail info@soundjam.co.jp

('97/11/27)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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