【業界動向】

新たに5種類のマクロウイルスが登場

IPAが11月のコンピュータウイルス被害届出状況を発表

■URL
http://www.ipa.go.jp/SECURITY/txt/9712.html

 情報処理振興事業協会(IPA)は、11月のコンピュータウイルス被害届出状況を発表した。これによると、被害届出件数は232件で、内訳はマクロウイルスが175件、従来型が65件(重複あり)となっている。最も被害が大きかった届出は、Word文書ファイルを開くと、ユーザーが作成したマクロや今まで使用していたマクロが消去されるというマクロウイルス「WordMacro/Cap」がパソコン300台に感染したケース。
 また、今回、新たに5種類のマクロウイルスが届出された。いずれもマイクロソフト社の「Excel」「Word」を介して伝染するウイルスだ。

 今回登場した新しいウイルスの主な内容は次の通り。

「ExcelMacro/Ninja」
Excelで感染。感染後、任意のシートをアクティブにしたカウントが1,000回か3,000回を超えるとウイルスによりExcelが終了される。
「WordMacro/NightShade」
Wordで感染。感染したWord文書ファイルを閉じる時に7回に1回の確率で「Word97.NightShade by P..」といったメッセージが表示される。
「WordMacro/Alien」
Wordで感染。感染時にMacro、Customize機能を削除する。また特定の期日にメッセージを表示する。
「WordMacro/Surabaya」
Wordで感染。感染したシステムでは Template、Macroのコマンドが隠蔽される。
「WordMacro/Twno」
Wordで感染。Wordが日本語版、英語版にかかわりなく「.doc」「.dot」ファイルに感染する。毎月13日になると暗算ゲームを表示する。


 なお、IPAでは、届出されたウイルスの中で、12月6日~1月31日に発病する可能性がある主なウイルスをWWW上に公開し、ユーザーの注意を促している。

('97/12/8)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]



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