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NTTがPHSで64kbit/sのデータ転送ができるプロトコルを開発

 NTTは、PHSで64kbit/sのデータ転送ができるプロトコルを開発したと発表した。

 これは、NTTが開発したデータ転送制御手順「MODS ARQ(SR ARQ with Moduro Operation Using DataField)」を改良したもの。「MODS ARQ」は、PIAFSのベースとなった技術だ。PIAFS(29.2kbit/s)に比べて、58.4kbit/sとを2倍の速度が実現できるという。

 今回開発されたプロトコル方式は2つ。1つは、現在標準となっている32kbit/sのソフトウェア、ハードウェア資産を有効活用できるように、PIAFSからの変更を可能な限り少なくしたものだ。PIAFSと同一の制御手順で、クロック周波数だけを2倍にし、最高情報伝送速度は58.4kbit/sを実現したという。もう1つは、有線に比べて不安定になる無線通信の特性を考慮し、無線基地局のカバーできる範囲の端などの無線品質の低下部分について、伝送速度の改善を図ったもの。それにより、最高情報伝送速度は57.6kbit/sとのことだ。

 このプロトコルは、社団法人電波産業界(ARIB)が策定したPHS無線インターフェース標準規格を受けているので、ISDNやOCNとも親和性が高いという。

 NTTでは、64kbit/s対応PHSの発売予定は未定で、実用化は1年後ぐらいではないかとしている。

('97/12/22)

[Reported by junko@impress.co.jp]


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