日本テレコムは、電通、新日本製鉄、米AURIC WEB SYSTEMSと共同で、インターネット接続用プリペイドカードの実験を開始すると発表した。
実験に使われるカードは「ODN WEB CARD(仮称)」。全国に用意されたアクセスポイントにダイヤルした後、カードに記載されたIDとパスワードを入力すると、同社のインターネット接続サービスであるODN(Open Data Network)に接続する仕組み。1枚のカードに90分間分の電話料金と接続料金が含まれている。AURIC WEB SYSTEMS社の開発したオートナビゲーション機能を採用しており、ユーザーがアクセスできるサイトをカードごとに指定できるのが特徴。例えば、採用情報ページにアクセスするカードを企業が学生に配布する、通販業者がカタログページへのアクセスカードを消費者に配布する、といった利用が考えられる。配布する側にとっては企業の認知度アップや販売促進、ユーザー側には接続料金を負担することなくページが見られるというメリットが生まれるわけだ。指定するサイトは完全に限定するか、接続した直後だけ指定したサイトにアクセスし、後は自由に他のページを見られるようにすることも可能。主に企業向けの販売ということで、一般ユーザーへの直接販売は予定していない。
今回の実験では、新日本製鉄の社員を中心に1万2,000枚のカードを配布し、電通がマーケティングデータをまとめる。実験は3か月間行なわれ、その後商品化される予定。すでに日本テレコムが、就職を希望する学生への配布を予定しているほか、数社でも採用を検討している。
('98/2/12)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]