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【業界動向】

ディープブルーが帰ってきた
将来はインターネットで対局可能に

 IBMは2月28日、昨年5月にチェス世界チャンピオンのロシア人、カスパロフ氏を破った同社のスーパーコンピューター「ディープブルー」に、インターネット経由でチェス対局できる機能を持たせ、米ジョージア州アトランタで試験的な対局を行なった。

 ディープブルーの開発担当チームは、これまで1対1の対戦しかできなかったプログラムを、複数の人間と同時に対戦できるよう改良。米電子計算機協会(ACM)主催の「国際大学対抗プログラミング・コンテスト」に集まった学生たち向けのアトラクションとしてチェス対局の場を提供した。

 ディープブルー本体はニューヨークにあり、カスパロフ氏との対局時と比べ弱くしてあるというものの、挑んだ学生ら数10人の中で勝ったのは1人だけだった。

 開発に携わったIBMカナダ先端研究センタープログラム部長のガブリエル・シルバーマン氏は「現在は同時に30人まで対局可能だが、さらに対局できる数を増やしたい」と話した。「最終的には世界のだれもが対戦できるようにするのが目標」だという。ただ、一般との対戦が実現する時期は明らかにしなかった。

('98/3/2)

[Reported by yuno@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp