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http://www.nec.co.jp/japanese/today/newsrel/9804/1501.html
NEC(日本電気株式会社)は15日、海外からインターネットを経由して同社のスーパーコンピュータを利用できる遠隔計算サービスを開始したと発表した。
海外のユーザーが日本に設置したスーパーコンピュータを遠隔操作、大規模な演算を処理できるようにすることで、米政府による日本製スーパーコンピュータの締め出しに対抗する。日米間の通商上のごたごたをインターネットを利用した新サービスが飛び越えた形だ。
新サービスは海外ユーザーがNEC府中事業場内に設置してあるスーパーコンピュータ「SX-4」の上位モデルにインターネットなどを経由してアクセスし、時間単位で利用する。計算性能は1秒間に640億回で、利用料は1台のCPU1時間当たり100ドル。
地球温暖化現象の研究などでスーパーコンピュータによる大規模計算のニーズは高まっている。システム全体の導入が難しい海外の研究開発機関や民間製造業にとってはコスト的にもメリットがあり、利用が見込まれるという。
日本製スーパーコンピュータについては昨年9月、米国際貿易委員会(ITC)が米大気研究大学機構のスーパーコンピュータ調達をめぐってダンピング認定。454%のダンピング税を課せられたNECは米国への輸出が事実上不可能になった。
('98/4/16)
[Reported by yuno@impress.co.jp]