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【業界動向/ドメイン名】

ドメイン登録業務を巡ってJPNICとIACが対決

■URL
http://www.nic.ad.jp/topics/archive/1998051101.html (JPNICの反論)
http://www.jpnic.co.jp/jftc/index.html (IACの批判)

 ドメイン名登録業務の行方は、世界的に岐路に立っている。日本も例外ではない。

 インターネットアクセスセンター株式会社(IAC)は、JPドメインを管理する日本ネットワークインフォメーションセンター(JPNIC)に対し「反独占行為」と題する文書をWWW上に掲載し、JPNICの業務が独占的であると批判する。IACは、ドメイン登録代行やWWWホスティングを行なう企業。自身も「jpnic.co.jp」というドメイン名を使っている。

 IACが批判するのは、(1) 1団体につきドメイン名は1つに限られること、(2) 外国企業の登録が制限されること、(3) 個人がCO.JPを取得できないこと、(4) ドメイン名の売買・譲渡の禁止、(5) IACを「ブラックリスト」に載せていること。

 これに対し、JPNICは5月11日、「当センターのドメイン名登録業務に対する批判について」と題して反論を公開。論旨は、(1)(2) 1団体1ドメインの原則や外国企業の登録制限は世界的に見ても特異なルールでない、(3) CO.JPは企業向けドメインであり個人には地域ドメインが用意される、(4) 企業に対してドメイン名買い取りを迫るという行為がある、(5) ブラックリストは存在しない、というもの。

 「ドメイン屋」の存在については批判も多く、それによって一般企業が不便になっている面も否めない。(4)などはその対策といえよう。ただし、一方では「ブランド」ドメインを取るために日本企業がCOMドメイン取得に走っているのも事実。あるCOMドメインのレンタルサーバー運営者は「JPNICの反論は全然説得力がない」と語る。

 ドメイン名登録については世界的にも、InterNICによらない新gTLDなど、新しい動きが出てきている。日本でもJPNIC自身がドメインの再編や新ドメインの提案を行なったり、東京インターネットらが新gTLDの登録を受け付けを準備するなどの動きがある。現状の形態で進むか、別の形態となるか、ドメイン名登録については今世界的に選択を迫られている。

('98/5/12)

[Reported by masaka@impress.co.jp / shin-s@cyberdude.com]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp