■URL
http://www.babylon.co.il/
イスラエルBabylon社は22日、都内で記者説明会を行ない、英単語翻訳ソフト「バビロン」日本語版を発表した。ホームページなどに表示された英単語をワンクリックで和訳できるソフトで、OCR技術の採用により、テキスト形式以外の文字も認識できるのが特徴。Windows 3.1、95、98、NTに対応しており、同社ホームページより無料でダウンロードできる。
「バビロン」は、単語および熟語単位での翻訳に特化されたソフト。文章全体の翻訳機能はないが、希望の単語にカーソルを合わせ、マウスを右クリック(設定で変更可能)するだけで即座に和訳をバルーン表示してくれる。英語のホームページやメールなどで、わからない単語をちょっと調べるときなどに最適だ。辞書には、専門用語を含む300万語以上を収録。インターネットを通じて、随時、新しい単語を収録した最新版に更新することも可能だ。
「バビロン」では、画面上に表示された文字をOCR方式により認識するため、テキスト形式の文字だけでなく、メニューやダイアログの文字、画像形式の文字も認識できる。ただし、フォントや文字の大きさなどによりうまく認識できない場合があり、その際は手動で文字を入力するウインドウが開くようになっている。編集部で使用してみたところ、テキスト形式の文字の場合は、MSゴシック、MS明朝などのフォントであれば、8ポイント程度の小さな文字でも問題なく認識できた。ただし、イタリックなどの変形文字や飾り文字になるとうまく認識できなくなった。画像ファイルの場合は、コントラストがはっきりしていて、シンプルな書体の文字でなければ認識できないようだ。一方、メニューなどの文字は、通常画面表示に使われるフォントであれば、ほぼ問題なく認識できた。「SMTP」などのインターネット関連用語にもきちんと対応しているので、英語版ソフトなどを使う場合に役に立つだろう。
Babylon社の社長兼CEOであるShuki Preminger氏によると、世界のパソコンユーザーのうち母国語が英語以外のユーザーが70%いるのに対し、インターネットのコンテンツは90%が英語の情報だという。Preminger氏は、「バビロン」を非英語圏の人がインターネットを楽しむための橋渡しにしたいとしており、今後、月1カ国のペースでリリース、15~20カ国語に対応したいとしている。同ソフトは、'97年のヘブライ語版リリース以来、すでにスペイン、ドイツ、フランス、イタリアの各国語版が発表されており、全世界でのダウンロード数は110万に達しているという。
('98/7/22)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]