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日本テレビで放送中の「進ぬ!電波少年」の人気コーナー「電波少年的懸賞生活」のインターネット生中継が、19日の23時25分から24時間にわたり行なわれた。注目を集めたこの中継企画。本誌では、同中継を技術的にサポートしたベッコアメ・インターネットの清田健嗣カスタマサポート部部長にその舞台裏について聞いた。
Q.生中継することになった経緯は?
A.弊社の尾崎(代表取締役)が番組の担当者と個人的にお付き合いさせていただいておりまして、そこで話が進み、意気投合して今回生中継させていただくということになりました。
Q.実際に中継を見たのは何人くらい?
A.30,976人です。インターネットを利用した有料放送としては国内では過去に例がない規模ではないでしょうか。番組の注目度の高さを改めて認識されられました。
また、若者に人気の番組とあって、利用者の年齢分布は、20代が49.1%、30代が37.5%と、インターネット全体から見るとやや若めです。親のクレジットカードを使って中継を見た若者もいると考えると、利用者の平均年齢はさらに低くなるのではないでしょうか。女性の利用率も27.92%と高くなっています。
Q.課金のしくみについて教えてください。
A.RealVideoとVDOLiveを使いました。最初の5分が50円、以降1分10円という料金体系で、決済はクレジットカードを用いる方式です。
Q.RealVideoにはpay-per-viewの課金システムがありますが、VDOLiveの場合は?
A.独自の課金システムを作りました。ショッピングモールのように利用者ごとにURLを固定し、サーバーのログを解析することで、利用時間が割り出せるというわけです。
Q.映像はどんなルートでインターネットに?
A.なすびの部屋を映し出すカメラは、すぐそばの、ある場所に繋がっていて、そこからISDN回線でベッコアメの配信サーバーに映像が転送され、インターネットに向けて配信されました。ISDNの部分では、回線を束ねて利用するバルク方式をさらに何重にも重ねるという手法を用いました。
Q.中継するにあたって工夫された点は?
A.トラフィックが相当なものとなるという予想があったので、インターネット経由のみでなく、北海道から九州まで50ヵ所程度、私どもで用意したISDNのアクセスポイントにリダイヤルしていただくという接続方法も別途用意しました。
Q.特に大変だったことは?
A.リアルタイムでモザイク処理をかけていたわけですが、24時間みんなで交代しながらこの作業を続けていました。なすびが昼間に突然トイレに立ったりするもので、モニターをずっと見つめていなければいけませんでした。
Q.今後の予定は?
A.現在お話しできる段階にはないのですが、もちろん色々と具体的なプランがあります。企画が煮詰まり次第アナウンスしていきたいと思います。
('98/7/23)
[Reported by yuno@impress.co.jp]