博報堂テレライフ研究会は、携帯電話やインターネットなど通信インフラの利用実態について調査結果をまとめた。携帯電話などの個人通信費が世帯電話に迫る勢いとなっているほか、中学生が他の職業に比べより積極的な意識を持っていることが明らかになった。調査は、全国7都市の13~59歳の男女1,080名を対象に6月に実施された。
1か月に支払う通信料金の平均を見ると、世帯として支払っている一般の電話料が8,215円、携帯電話など個人としての通信料が6,404円となっている。これが20~34歳の男性では7,156円(世帯)、8,118円(個人)と逆転。携帯電話の所有率も全体で42.8%、同じく20~34歳の男性では69.6%にも達し、通信のパーソナル化が進行しているのがうかがえる結果となった。
インターネットに関しては、全体の13.6%がメールアドレスを所有。大学生・専門学生が29.4%と最も高く、次いで会社員・公務員(25.6%)、会社役員(23.5%)などとなっている。一方、自宅でインターネットを使用しているのは大学生・専門学生(21.2%)、会社員・公務員(20.3%)とほぼ同率で中学生(19.8%)が第3位に。「自分のパソコンを持っている」中学生が9.9%と低い(大学生・専門学生は37.6%)ことを考慮すると、かなり高い使用率と言える。
通信に対する意識を見ても、「Eメールで親しい人とやり取りするのが楽しそうだ」と応答えた中学生が56.8%と全職業中で最も多かったのをはじめ、「電子手帳などのモバイル機器はビジネスに関係なく使いたい」でも69.1%で、「将来通信が発達して、在宅勤務が出来るようになると嬉しい」でも76.5%で、中学生がそれぞれ高い数字を示している。テレライフ研究会では、中学生の方が「新しいライフスタイルをストレートに受け入れている」と分析。デジタル通信の活用力が高い「デジタル・ハイアビリティ族」となるのではないかとしている。
通信料金についてのイメージをたずねた質問では、携帯電話は「割高」だとする人が71%と、他の通信手段に比べて圧倒的に多い結果となった。一方、インターネット料金については、56.1%が「わからない」と答えている。
('98/7/29)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]