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【Fall Internet World 1998レポート】

AT&TのMichael Armstrong会長、「IPがコミュニケーションの手段を大きく変革」

■URL
http://events.internet.com/fall98/ (Fall Internet World 1998)

James Barksdale
Michael Armstrong

 Internet World 2日目の8日、基調講演を行なったAT&TのMichael Armstrong会長兼CEOは、インターネットがテレビや電話、コンピュータなどのあらゆる媒体を通して、人々のコミュニケーションの手段を大きく変革することになると語った。同氏は、この動きを促進するため、AT&TではVoice-over-IP(VoIP)技術の研究機関を2カ所設立し、さらに、IPテレフォニーネットワークを提供する新たなサービス「AT&T Global Clearinghouse」を始めることを発表した。


 同氏は「世界中で受け入れられる新たな通信標準はIPだ。IPテレフォニーはテレビ、電話、コンピューターの境界線を消し、数年前には不可能だった柔軟性を電話会社に提供するものである」と語った。また、米国世帯の3分の1に浸透しているケーブルTVが、IPテレフォニーのプラットフォームには最適であるとし、ケーブル事業者であるTele-Communications(TCI)との今年6月の大型合併により、AT&Tはケーブルインフラの獲得で有利な立場に立ったと語った。

 Armstrong氏は「高速通信をもたらすケーブル接続は、次世代の情報/エンターテイメントサービスを生み出す原動力になる。高帯域幅のケーブルモデム接続を使用すれば、TV、電話、コンピュータのどこからでも電子メールがチェックできるなど、付加価値のついたIPテレフォニー環境が実現する」と語った。また、現在200億ドル市場と言われる注目の電子商取引(EC)市場も、IPテレフォニーによりさらに成長するという。ひとつの回線で、Webサイトを見ながら電話がかけられるなど、顧客サポートが効果的に行なえるからである。

 さらに、IPテレフォニーの重要性はそのオープン性にあるとし、International Computer Science InstituteとUC Berkeleyで、最新のIPテレフォニーリサーチと標準策定のために数10億ドルを投資して研究機関を設立することも発表した。

 同氏はまた、ISPやキャリア向けにIPテレフォニーシステムを卸売する「AT&T Global Clearinghouse」サービスを発表し「我々は、インターネットでビジネスを行なうサービスを企業に提供する『IPキャリアのキャリア』になることを目指している。安全で信頼性のあるサービスを提供するという、長年電話市場で行なってきたことをIP市場でも行なう」と語った。AT&T Global Clearinghouseサービスは、140カ国でルーティング管理、設置、請求や運営を提供している。

 Armstrong氏は最後に、ベル系地域電話会社に対して「地域電話会社が長距離電話会社に請求するアクセス料金により、長距離電話料金は年間で約100億ドルも高くなる。もし、地域電話会社が主張するように、これらのアクセス料金がデータ通信にも課せられれば、VoIPサービスの大きな障壁になる」と批判した。また、Bell AtlanticとGTE Services、SBC CommunicationsとAmeritechなどの、相次ぐ地域電話会社の合併に対しては、競争促進を実現するため合併を中止すべきだと主張した。

('98/10/9)

[Reported by HIROKO NAGANO / iMMERS Inc.]

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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp