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【業界動向】

「数年後にはECCが公開暗号技術の標準に」Certicom社長
国内ではコムトロンが同社の暗号製品を販売

■URL
http://www.certicom.com/
http://www.comtron.co.jp/

 楕円曲線暗号システム(Elliptic Curve Cryptography,ECC)の開発元であるカナダのCerticom社と、ワイヤレスネットワーク製品販売会社のコムトロンは19日、日本国内の販売戦略で合意したと発表した。コムトロンは、Certicom社の暗号ツール「セキュリティ・ビルダー」やSSLツール「SSLプラス」などの暗号製品を国内で販売していく。

 同日、都内のホテルで行なわれた記者説明会にはCerticom社のRick Dalmazzi社長も出席。ECCの優位性についてコメントした。次期公開暗号技術として有力視されているECCは、現在主流となっているRSAとしばしば比較されるが、Dalmazzi氏によると「RSAの技術的なアドバンテージはない」という。資料によると、RSAなら1,024bitの鍵長が必要となる暗号強度も、ECCなら160bitで可能であり、処理にかかる時間も少ないという結果が出ている。リソースの限られるPDAやSmartCardなどではECCの独壇場であるとし、「小型デバイスにおいては100%のシェアを確保するだろう」と述べた。また、「1年~1年半のうちにはMicrosoftやNetscapeのブラウザーやサーバー製品が、RSAとともにECCをサポート。併用段階を経た後、4~5年後にはECCが公開暗号技術の標準になる」としている。

('98/10/19)

[Reported by nagasawa@impress.co.jp]


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