INTERNET Watch Title ClickClick Here


【イベントレポート】

商用データベースのインターネット展開が本格化

データベースの総合展示会「DATABASE'98 TOKYO」開催

■URL
http://www.nikkei.co.jp/events/database/
http://www.tsr-net.co.jp/ (東京商工リサーチ)
http://www.tdb.co.jp/ (帝国データバンク)

database 10月21日、データベースの総合展示会「DATABASE'98 TOKYO」が東京国際フォーラムにて開催された。出展社は110社。会期は10月23日まで。

 「DATABASE TOKYO」は、国内最大のデータベース関連の展示会として'89年に開催されて以来、今年で10回目となる。展示会場では、パソコン通信やCD-ROM、インターネットなどで提供されるさまざまなデータベースサービスやデータベース構築支援システムなどが多く展示された。中でも、従来パソコン通信などで提供していた商用データベースをインターネット上でも提供するというサービスがいくつか見られたので紹介したい。


 「企業概要」など企業情報の提供で知られる株式会社東京商工リサーチ、株式会社帝国データバンクの2社は、'99年春にインターネット上でデータベースサービスを開始すると発表した。会場では、デモによるサービス紹介が行なわれている。

tsr 東京商工リサーチは「tsr-van2」の名称でインターネット上の有料データベースサービスを提供する。全国100万社の企業情報のほか、代表者情報、財務情報などを利用できる。また、地域や企業規模などの条件で絞り込んだ企業リストをCSV形式でダウンロードすることも可能だ。料金は件数課金で、従来の料金体系(「企業情報1」で1件800円)とほぼ同程度になる予定とのこと。なお、初期費用は必要ない。

 帝国データバンクでは、従来からパソコン通信で提供していた企業情報サービス「COSMOSNET」をインターネット上でも展開する。企業概要データベースへの登録は108万件。ほかには企業役員データベースなども利用可能だ。初期費用等、料金体系の詳細は未定だが、件数課金を採用することは決まっている。

 両社のサービスとも、主に法人が対象。ユーザーの認証にはIDとパスワードを利用する。新聞記事データベースをインターネット上で提供している「日経テレコン21」と同様のしくみだ。なお、上記2社による企業情報は、日経テレコン21のほか、株式会社ジー・サーチ提供のオンラインサービス(telnet使用)でも利用できるが、今回、2社が直接提供することのメリットは情報更新の速さだという。

 ほかには、日外アソシエーツ株式会社がインターネット上でデータベースの新サービスを開始すると発表した。提供するのは、40万人以上の人物情報を収録したデータベース「Web WHO」。こちらは、従来オンライン情報サービス「NICHIGAI ASSIST」で提供されていたサービスだ。サービスの開始は3月~4月で、件数課金になる予定(料金未定)。また、人物情報を職業・活躍分野ごとにデータベースを分け、月間定額制を採用した「WebパーシャルWHO」も同時に提供する予定。


 ほかに興味深かったのは「DATABASE TOKYO 第10回記念データベース産業10年間の動向」ブース。ここでは、過去10回会場で配布されたガイドブックを展示している。各ガイドブックを見比べてみると、'94年のガイドブック巻末の「用語解説」に初めて「インターネット」が掲載されて以来、インターネットを利用したサービスが増加していることがわかる。展示にもあったように、従来からCD-ROM、パソコン通信などでデータベースを提供していた企業がインターネット上でも展開するなど、今後もインターネットを利用したデータベースサービスは増加しそうだ。

('98/10/21)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]

INTERNET Watchホームページ

ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp