ビザ・インターナショナルは、渋谷スマートカードソサエティ(SSS)が'98年7月より開始した渋谷のVISA Cashを使った実験について、2カ月半の利用状況をまとめた。
9月末日までにSSS実験に参加しているカード会社によって発行されたVISA Cashカードは86,000枚。内訳は、使いきり型が一番多く、51,000枚、リローダブル型(クレジットカード、銀行キャッシュカードとの一体型を含む)が35,000枚という。ビザによれば、使いきり型について、どの金額のカードが一番出ているかなどの細かい統計はとっていないとのこと。しかし、一体型のカードを申し込んだ人に対して、500円の使いきり型のカードをプレゼントしている銀行・金融機関も多く、数的には500円のカードが一番多いと見られる。
なお、利用状況は、VISA Cashの補充が2カ月半で5,800件。金額は44,169,000円で、実際の買い物は20,098件、28,767,000円。一人一回使ったとして計算しても、発行枚数の4分の1のみが使われていることになる。一回の平均利用額は1,431円という。神戸で行なわれている同様の実験の平均利用額は1,800円で、比較するとやや低め。とはいうものの、「小銭いらずの生活ができる」とうたっているどちらかといえば少額決済向けのVISA Cashとしては、利用金額が少々高い気がする。現金に代わる支払い手段となるには、まだ時間が必要なのかもしれない。
なお、よく利用されているショップについてビザに尋ねてみたところ、実際に統計をとっていないが、比較的ファーストフード、本屋、レコード店での利用が多いとのことだった。
('98/10/29)
[Reported by junko@impress.co.jp]