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松下電器産業株式会社のブースでは、多機能情報端末「インターメイト ED-18」が参考出展された。これは、電話やFAX、電子メール、Webブラウジングを1台でできるという「マルチメディアホン」。操作はすべてタッチパネルで行なうほか、電子メール作成時などの文字入力は、ソフトキーボードのほか手書き認識機能により付属のタッチペンで行なうことができる。HTML3.2対応のWWWブラウザーと33.6kbpsのモデムを内蔵している。
すでにシャープやNTTなどから同様の「マルチメディアホン」製品が発表されているが、このED-18の特徴としてはFAX機能が挙げられる。シャープの「NC-10」、NTTの「telesse」共にFAX機能を備えているが、両方ともディスプレイからのFAX送受信であった。それに対しED-18では、プリンター機能が付いており実際に紙に出力することができる。また、A4サイズまでのコピーも可能だ。 松下電器では、販売時期は'99年初頭を予定しており、価格は25万円程としている。一般家庭向けとしては高めの値段設定だが、同社では主に企業や農協などの団体を対象に開発を進めているとのこと。また、ネットワーク内での使用を考慮した作りになっておりLANやCATVにも対応する。なお、デモ用の機器には、ガソリン小売り店用と農業用のアプリケーションが導入されていた。 |
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手書き認識操作 | |
画面をプリントアウト |
NTT移動通信網(NTTドコモ)のブースでは、「WORLD PC EXPO 98」でも展示された次世代移動体通信システム「広帯域CDMA(W-CDMA)」用の試作機「モバイル・ビデオ・ウェブホン」が展示されていた。同社では2001年には製品化したいとしている。ほかには、CCDカメラ付きで音声、動画像をやりとりできるPDA「モバイルマルチメディアコミュニケータ」や現在の携帯電話をひとまわりほど大きくしてカラー液晶画面を搭載したような「ビジュアルホン」、PCカード型の端末「モバイルPCカードP」などが注目を集めた。
ほかに携帯端末系では、ノキアが発表した高機能携帯電話が注目を集めた。最大の特徴は「IrDA」規格の赤外線ポートが搭載された点。パソコンやPDAからケーブルなしでインターネットに接続したり、パソコンとの間でデータのやりとりをすることが可能だ。外見的には「アクティブ・スライド」の採用が新しい。これは、着信時にスライドを開くだけで通話を開始し、閉じると通話を終了するというもの。本体がスライドして伸び縮みする感じだ。ノキアによるとこの方式の採用は日本初とのこと。
モバイル・ビデオ・ウェブホン | モバイルマルチメディアコミュニケータ | ノキアの新型携帯電話 |
日本移動体通信(IDO)のブースでは、メールソフトの新製品「ベジタルうらら」が出展された。これは、野菜をモチーフにしたキャラクターがメールの着信を知らせてくれたり、メールのやりとりによってキャラクターが成長していくといった遊び心満載のメールソフトだ。また、設定時に誕生日を入力することによってその日の運勢などを占ってくれたり、相手も同じソフトを使っている場合には「相性占い」も表示する。メールソフトとしては、SMTP、POP3、IMAP4に対応、メールの振り分けなど標準的な機能を搭載している。同社ではビジネスで十分利用できるとしており、例えば企業の外勤者と内勤者間でのコミュニケーションツールとしての利用を想定しているという。'99年3月発売予定。Windows対応の2枚組で価格は5,000円から8,000円位を予定しているとのこと。なお、IDOで提供しているプロバイダー「DA・RE・DE・MOインターネット」では'99年1月よりIMAP4に対応する予定で、「ベジタルうらら」利用者には特別なキャラクターを入手できる特典などを用意するとのこと。
会場では、「モバイルコンピューティング&PCカード」「電子商取引&ICカードシステム」といった主催者特別展示や新製品が並ぶ各社のブースなど見どころ満載だ。また、11日には優れた情報通信システムを構築した企業・官公庁・各種団体に贈られる「COM JAPAN大賞」の表彰式が開催される予定だ。
('98/11/10)
[Reported by okiyama@impress.co.jp]