■URL
http://www.cyberdialogue.com/press/releases/aol_netscape.html
調査会社Cyber Dialogueは30日、AOL(America Online)のNetscape Communications買収に関するレポートを発表した。
同社によれば、買収により多くのユーザーがAOLのコンテンツに接する機会が増えたものの、AOLユーザーとNetscapeユーザーの間には嗜好の違いがあり、AOLの今後の戦略次第ではユーザーを失いかねないという。
米国のオンラインユーザーの3人に1人はスタートページをAOLにしており、Netscapeの買収によりAOLの米国オンライン市場における総資産は全体の70%にも達している。AOLは膨大な数のユーザーに向けて広告を出したり、製品を販売することができるようになった。
しかし、AOLユーザーとNetscapeユーザーとではインターネットの利用のしかた、物の見方に大きな隔たりがあることも分かってきた。例えば、「インターネットはより良い選択をするための助けである」と考えているAOLユーザーは48%であるのに対し、Netscapeユーザーは72%だった。「インターネットは仕事の生産性を高めてくれる」との問いに「はい」と答えた人については、AOLユーザーが37%にとどまったのに対し、Netscapeユーザーは61%にも上った。
Cyber Dialogueの副社長Thomas E.Miller氏は、調査結果から「典型的なNetscapeユーザーがインターネットを効果的に利用することに関して、はるかにビジネスライクで積極的である」と分析。AOLは新しいコンテンツやサービスを構築する際、Netscapeユーザーを失わないようにしなければならないと注意を喚起した。
('98/12/1)
[Reported by Taiga Aoki]