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【業界動向】

大和総研、「オンライン證券取引サービスの動向」レポートをWWW上で公開

■URL
http://www.dir.co.jp/kj/online_bkr/toc.html

 株式会社大和総研は、レポート「オンライン證券取引サービスの動向」を同社のホームページ上で公開した。レポートは、オンライン取引サービスを提供している国内の證券会社を対象に行なったアンケートの結果を基に作成したもの。アンケートに回答したのは、今川証券、松井証券、日興証券など16社。

 レポートは、まず、規制緩和による販売手数料の自由化を背景に'90年代に入ってから米国で登場した「オンラインブローカー」を紹介、米国内での現状や業界に与えた影響を述べている。それによると、低コスト、リアルタイム性など既存のシステムに対する優位性から、オンライン取引は爆発的な伸びを見せているとのこと。また、市場の拡大に伴い顧客獲得競争が激化し、'97年中には手数料の引き下げが相次いだが、すでに下げ止まりを見せるなど、現在では価格面での競争は終わりつつあるとしている。

 続いて、日本国内の状況については、'98年末から'99年末にかけての規制緩和の影響から手数料の引き下げが一気に進むと予想、「既存の証券会社に与える影響は米国以上の大きさになる可能性が高い」としている。また、アンケートで、「1年後のオンライン取引サービスへの参入企業の数」という質問に対して「30社~50社程度」という回答が多かったことなどを上げ、「今後もオンライン取引サービスを提供する企業の増加することはほぼ確実」としている。

 オンライン取引サービスの課題としては、「技術力・マーケティング力不足」「自社の他部門との兼ね合い」などが上げられた。また、外資系企業、異業種からの新規参入については、「業界が活性化し自社にも好影響がある」との回答が一番多かった。

 レポートの最後では、日米の金融資産の構成や資産運用についての考え方やオンライン取引自体についての考え方の違いから、「’99年末の手数料自由化以降に、オンライン取引が米国のようなペースで急激に普及する展開は考えづらい」とまとめている。

('98/12/9)

[Reported by okiyama@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp