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【業界動向】

NCIのKertzman社長が来日講演
打倒WebTVに向けNCTVが動き出す

■URL
http://www.nc.com/
http://www.oracle.co.jp/

Mitchell Kertzman社長  日本オラクル株式会社は14日、都内のホテルで「NCI戦略発表会」を開催、NCTVの今後について説明した。これにあわせてNetwork Computer社(NCI)の社長に就任したばかりのMitchell Kertzman氏も来日、講演を行なった。

 オラクルの佐野力社長は、ラストネームをもじって「勝つマン」と同氏を紹介、「WebTVに勝つという意味だ」と発言、会場の笑いを誘うとともに、NCTVにかける意気込みを示した。壇上に上ったKertzman氏は「最近、使っているマシンをPentium 166MHzからPentium II 400MHzにしたが、大して変わらなかった。PCのような汎用デバイスは何でもできるという反面、何か1つの具体的な事柄を処理するには向いていない」とNCTVのパッケージとしての優位性を語った。

 「これからは情報家電が業界をリードしていく」と語る同氏は、'99年をNCTVの普及が始まる年と見ている。インターネットや情報通信分野における技術の標準化に加え、ATVEF(Advanced TeleVision Enhancement Forum)による次世代テレビ放送の規格のとりまとめが進んでいること、DSLやケーブルモデムの普及が始まり、家庭における帯域幅が急激に膨らむことにより、NCTV普及の土台ができあがりつつあるという。

 同氏はまた、今年のクリスマスにあわせてYahoo!のようなポータルサイトが相次いでショッピングモールをオープンし、ビジネスを拡大していることについて、「'99年のクリスマスシーズンには、NCTVが『TVポータル』として定着するだろう」と語った。テレビを見ながらオンラインショッピングを楽しめるNCTVのような端末が、B to C市場において重要な役割を担っていくという見通しを示した。

 なお、国内では先日、CATV網を活用したNCTVによるコミュニティサービスの商用化実験が年内に開始されることが明らかにされている(本誌12月9日号参照)。オラクルの新宅正明取締役は「量販店で失敗している会社もある」と競合他社の苦戦ぶりに触れ、店頭販売は行なわず、CATVやISP、銀行、ホテルなどにターゲットを絞ってビジネス展開していく方針であることを改めて確認した。

('98/12/14)

[Reported by yuno@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp