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【業界動向】

松下とSunが提携
白物家電用のJavaを共同開発

■URL
http://www.sun.co.jp/Press/release/1998/1215.html

杉山一彦氏(松下副社長)、ジェイ・ピューリー氏(Sun副社長)  松下電器産業株式会社とSun Microsystems社は15日、家電製品にJava技術を応用するための技術を共同で開発していくことで合意したと発表した。

 両社の基本合意の内容は、Sunが松下にPersonalJavaをライセンスする、テレビ用のJava APIの内容を検討する、冷蔵庫や洗濯機といった白物家電製品でも利用できる「軽装Java」の開発を行なう、の3点。

 もっとも興味深いのは、軽装Javaというコンセプト。PersonalJavaやEmbeddedJavaが想定するよりもさらに処理速度の遅いCPU、少ないメモリ上でJavaを走らせようというものだ。消費電力をおさえつつ、様々な分野への応用が可能になる。ただし、実用化については、安定して動くまでトライアルを積み重ねていく必要があり、数年先の話になりそうだ。

 今回の提携の成果として将来登場するであろう家電機器を用いたサービスの例として両社は、番組案内のような付加情報提供、ホームショッピング、在宅医療相談、機器のリモート・メンテナンス、食材と一緒に電子レンジに調理プログラムを送り込むケータリング・サービス等をあげている。松下側では、日本国内だけでも21世紀初頭の10年間で40兆円のハードウェア出荷が見込めるとしている。

 なお、松下は今年7月、Microsoft社ともデジタルセットトップボックスへのWindows CEの採用で合意している(本誌7月9日号参照)。この点について松下の三木弼一取締役は「Windows CEはOSで、Javaはその上で動く。組込向けのOSとしては自社開発のPie-OSもある。そうした異なるプラットフォームで同じように動くということが重要で、Windows CEとJavaは競合関係にはない」と語った。

('98/12/15)

[Reported by yuno@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp