Oracle社とSun Microsystems社は14日、お互いのソフトウエア技術ライセンスを交換し、OS不要のコンピューター環境構築で協力すると発表した。Windows NTなど、汎用的なPC向けのOSがなくてもデータベースが活用できる環境を顧客に提供、Microsoft社に対抗する狙い。
これを受けてOracleは、同社の「Oracle8i」とSunのSolarisを組み合わせたデータベースシステム「Raw Iron」を開発、提供することになる。Oracle8iの「i」はインターネットを表わしており、Webベース電子商取引など、様々なサービスを提供する企業を新たなターゲットにしている。
企業内データベースの多くはWindows NTの上で動作している。しかし、その上で様々なアプリケーションを動作させることを目的に作られているため、構造が複雑になってしまう。データベースの運用に関係ない部分を省き、OSの中心となるカーネル部分だけを活用することで、安定性を高め、高速化することが可能となる。
OracleのLarry Ellison会長は「電子商取引で人気があるホームページ・ベスト10のうち9つまでが当社のソフトを活用している。データベースは電子商取引のエンジンだ」と語り、Windows NTなしで信頼性が高いシステムができることを強調した。
('98/12/15)
[Reported by yuno@impress.co.jp / 古川泰弘 / Hiroyuki Et-OH]