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【イベントレポート】

ラリー・エリソンが語るOracle8i

■URL
http://www.oracle.co.jp/oow98/index.html

ラリー・エリソン会長  オラクル・オープンワールド1998が16日、東京ビッグサイトで開幕した。キーノートスピーチには、同イベントにあわせて来日した米Oracle社のラリー・エリソン会長が登場した。

 同氏はまず、MicrosoftがHotMailを買収したこと(本誌1月6日号参照)を例にあげ、これがOracleの先見性と将来性を表わしていると切り出した。同氏は「MicrosoftがHotMailを買収したのは、Exchangeではもうダメだと気付いたからだ。興味深いことに、HotMailのサーバーはWindows NTでなくてSolarisを搭載した1つの大規模サーバーの上で動いている。小さなNTを使ったPCサーバーを幾つも用意するのは非現実的で、かえって管理コストがかさむことになる」と語った。

 さらに同氏は、データベースから「インターネット・プラットフォーム」に生まれ変わるOracle8iについても語った。「もし現在インターネット上で提供されているサービスが、例えばAmazon.comがクライアント・サーバーモデルだったらどうだろう?Amazon.comはまず、6,000万のフロッピーディスクをユーザーに配布する必要がある。そして10万人のエンジニアが各ユーザーの所に行って使い方を教えるのだ。今の企業ネットワークは、まさにそんな状態なのだ。多くの専門家が必要なモデル、労働集約的なモデルだ」と、インターネットモデルを導入することのメリットを強調した。

サーバーの1台を爆破?  続いて同氏は、犯罪者を効率的に捕まえる、という内容でOracle8iのデモを行なった。デモでは、Oracle8iの堅牢性、パブリッシュや管理の簡単さ、そして新たに搭載される「iFS(Internet File System)」の操作性のよさを示してみせた。

 特にiFSは、テキストファイルのほか、Microsoft Word形式のファイルや画像ファイルなど、ありとあらゆるフォーマットをデータベースに取り込むこことができるとして注目されていた。様々なファイルをデスクトップ上から指定のフォルダにドラッグ&ドロップするだけで、簡単にパブリッシュし、Webブラウザーで参照することができるようになる。もちろん、データベースらしく、1つのクエリーで様々なフォーマットのファイルや電子メールの内容を検索できる。

 同氏は、Oracle8iのスケーラビリティと信頼性を自画自賛し、敢えて「大きいことは素晴らしい」という古い言葉を使って講演を締めくくった。

 なお、Oracle8iについては17日、日本向けの正式発表が行なわれる予定となっている。

('98/12/16)

[Reported by yuno@impress.co.jp]


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ウォッチ編集部INTERNET Watch担当internet-watch-info@impress.co.jp