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http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/8514/SAYONARA.html (追悼ページ)
本誌で今年紹介したニュースをいくつかピックアップし、記事掲載後の動きをレポートするこの企画。3回目は、ちょっとインターネットから離れて、2月17日に掲載した「無謀な旅の参考に?『原チャリ日本縦断6000kmの旅』」という記事の後日談だ。
「原チャリ日本縦断6000kmの旅」というのは、そのタイトルからもわかるように、50ccのスクーターに乗って日本を縦断した体験を綴ったホームページ。2月の時点で、出発後約1ヶ月分にあたる北海道編が掲載されており、その後、東北から関東へと南下することになっていた。無謀な旅だけに、無事に完走できたかどうか、続きが気になるところである。そこで、約10ヶ月ぶりにアクセスしてみたのだが、サーバー移転中につきホームページを一時閉鎖しているとの告知。そして、驚くべき(というか当然と言うべきか)こんな一文が目に飛び込んできた。「訃報、私の相棒である原チャリ君がこの度永遠の眠りにつきました」
追悼ページなるものが用意されていたので、さっそくアクセスしてみる。原チャリは7月13日、エンジンが停止したまま動かなくなってしまったという。このページを見る限り、どうやら縦断の旅は終了しているようだが、詳しい状況がわからない。作者のALWAYS KATOHさんに直接メールしてみた。
「故障したのは、レンタルビデオに行く途中。急にエンジンが停止しました」。それまでも何度か同じような症状があったということで、単にプラグの目詰まりか何かだと思ったそうだ。しかし「近くにバイク屋があったので見てもらったのですが、エンジンが完全にぶっ壊れていると言われました」。その時点で走行距離は2万8,687.9km。ごく普通の乗り方ならともかく、長距離走行で酷使したのだから無理もないだろう。気になる日本縦断については「実際に旅をしたのは今から4年前」ということで、すでにこの原チャリで無事完走していたそうだ。記録も中部編まで完成しているが、関東編までアップした時点で忙しくなってしまい、残念ながらホームページの更新をストップしているという。
さて、ともに旅した相棒を失ってしまったALWAYS KATOHさんも、現在は2代目の原チャリを所有。毎日、往復50kmの道のりを一緒に通勤しているそうだ。一方、壊れてしまった初代原チャリは、エンジンを交換すればなんとか走れるらしいが、「原チャリにとってエンジンは心」と言うALWAYS KATOHさん。その心をリセットするのは忍びないということで、もう走れないにもかかわらず、あえてそのままにしている。追悼ページに書かれたメッセージを読めば、原チャリへの愛情がよくわかるだろう。「廃車にしたりせーへんよ。ナンバーも税金払いつづけて付けたままにしとくし、バッテリーも液漏れが恐いからはずしとく。だから安心してぐっすりと休んでください」
ちなみに、2代目原チャリの走行距離は、現在4,000kmに達しているということだ。
('98/12/18)
[Reported by nagasawa@impress.co.jp]