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http://www.isoc.org/isoc/media/releases/981222pr.shtml
http://www.wassenaar.org/
ISOC(Internet Society)は22日、兵器や関連技術の輸出を規制する目的で'96年に米国、日本、欧州諸国、ロシアなど33カ国で設立された国際的輸出管理体制「Wassenaar Arrangement」に対し、「暗号の輸出規制はインターネットの健全な発展を阻害する」という内容の声明文を発表した。
現在使用が許されている64ビットの暗号は、破ろうと思えば適当な投資を行なえば1日以内で破ることができる。暗号を安全に使うためには最低でも90ビットの強度は必要。また、現行の輸出規制の下では、暗号技術の蓄積のない発展途上国で安全なネットワークを構築するのは難しい、というのがISOCの主張だ。
ISOCでは暗号について議論したRFC 1984の趣旨を引用、「強力な暗号はインターネットセキュリティにとって本質的である。その使用や頒布に対する規制は、弱くて壊れやすいネットワークを残し、ユーザーのプライバシーやビジネスを危険にさらし、電子商取引の発展を阻害するだけである」としている。
('98/12/24)
[Reported by Taiga Aoki]