【連載】

 ADSLを引いた! CATVインターネットを始めた! ダウンロードもWebページ表示も速い! すごい! 引いてよかった!
 ……そんな感激を、アナタはもう忘れ去っているのでは。いくら回線速度が速くなっても、スピードには1週間もすれば慣れてしまう。あとは高速回線導入前と、まったく変化のないインターネット生活。それじゃあちょっと寂しい。ムナしい。
 せっかくお金を払って高速回線を導入したのだから、その回線を使いきってナンボ、楽しみきってナンボでしょう! ということで、ブロードバンドコンテンツを毎週取り上げる連載「ブロ番!」がスタート。テーマはもちろん「高速回線を使い切れ!」。


第7回 忍耐と感動の(?)映画制作を貴方に 
「ABSOLUT DIRECTOR」
http://www.absolutdirector.com/

 現在のブロードバンドコンテンツは、見たり聞いたりという要素のものばかり。たまには違うタイプのものを体験したいよなあ…とお思いの貴方、お待たせしました。こちら「ABSOLUT DIRECTOR」をお試しあれ。

 このサイトはスウェーデン産のウォッカ「ABSOLUT」が提供しており、なんと自分で短編映画を制作できるというもの。といっても、まったくの一から始めるわけではなく、あらかじめ素材が用意されており、それを組み合わせて自分の作品に仕上げる形だ。その素材とは、なんと日本の1960年代のSF映画なのだ。この映画から数秒~十数秒のシーンが30種類以上、ムービークリップとして抜き出されている。このクリップをドラッグアンドドロップで好きな順番に並べてストーリーを作り、各シーンのBGMを選び、セリフを入れると作品が完成する。もちろん、タイトルロールとエンドロールも、好きなタイトルでつけられる。
 ユニークなのがセリフの入れ方。各シーンごとにセリフが入る箇所が表示されるので、そこにテキスト(英小文字)を入力し、どの役の声がしゃべるかを選択するとセリフが自動的に生成される仕掛けだ。タイミングよくしゃべらせるのがなかなか難しいが、単語の組み合わせ次第では日本語(に近い)セリフをしゃべらせることもできるぞ。完成した作品はT1か56Kbpsのいずれかで保存でき、作品のURLを友人などにメールで送信する機能も持つ。なお「ABSOLUT DIRECTOR」の画面には“HILDE”という目玉ロボット的なキャラクターが登場し、時々ヒントを与えてくれるので、気をつけて見ていると役に立つ、時もある。

 作品に使うクリップ数が増えると、セリフの生成などで結構時間がかかるため、最初は数シーンを使った作品に挑戦してみると感覚が捉えやすい。BGMを変えるだけでガラッと雰囲気が変わったりと、映画制作の奥深さを感じられるかも? 作るのは面倒くさい人は、参考用としてスパイク・リーをはじめとする映画監督の作品が収められているので、それを観て楽しもう。

映画を作成する「Make Movie」の画面。黄色いエリアが編集中のシーンだ

「ブロ番!」その他の回はこちらから

(2001/7/13)

[Reported by aoki-m@impress.co.jp]


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