回答者プロフィール 氏名 前川孝志 |
年末には愛機インタートップのバッテリがトラブルを起こし、そこから何とか復活したものの最終的には1月4日早朝に操作ミスからか原稿消失の憂き目に遭つたため、不完全な回答原稿でありながらこんなに遲くなつてしまひました。ただせつかくですので一應送ります。承諾しておいてこんな結果になり誠に申譯ありません。
●質問1 あなたが新JIS文字コードで新しく入った文字を見て、ご自分の仕事で必要な文字はありましたか?
1.Yes
●質問2 前項で1と答えた方にお聞きします。その文字の符合位置(“面区点”欄の数字)と、その用途をお答えください。いくつ挙げて下さっても結構です。
1-2-19 |
1-2-20 |
1-2-21 |
1-2-22 |
1-2-23 |
1-2-24 |
1-3-1 |
1-3-2 |
1-3-3 |
1-3-4 |
1-6-25 |
1-6-26 |
1-6-27 |
1-6-28 |
1-6-29 |
1-6-30 |
1-6-31 |
1-6-32 |
1-6-70 |
1-6-71 |
1-6-72 |
1-6-73 |
1-6-74 |
1-6-75 |
1-6-76 |
1-13-94 |
1-7-91 |
1-3-26 |
1-3-27 |
1-3-28 |
1-3-5 |
1-3-6 |
1-3-7 |
1-3-8 |
1-3-14 |
1-3-15 |
1-3-9 |
1-3-10 |
1-3-11 |
1-3-12 |
1-3-13 |
1-2-93 |
1-2-91 |
1-2-92 |
1-2-90 |
1-12-21 |
1-12-22 |
1-12-23 |
1-12-24 |
1-12-25 |
1-12-26 |
1-12-27 |
1-12-28 |
1-12-29 |
1-12-30 |
1-12-31 |
1-12-32 |
1-13-21 |
1-13-22 |
1-13-23 |
1-13-24 |
1-13-25 |
1-13-26 |
1-13-27 |
1-13-28 |
1-13-29 |
1-13-30 |
1-13-31 |
1-13-55 |
(未完成) 1-90-90くらゐまでは進んでゐた筈だが、バックアップで逆上れたのは上記まででし た。いづれにせよ、私の「仕事で必要な文字」は、教科書及び文學作品に使用された文字と人名地名のすべてです。その用途は、授業のための資料プリント及び試驗問題、さ らには學級通信や生徒の住所録及び名簿です。
●質問3 この文字があれば、自分の仕事に新JIS文字コードをつかえたのに、という文字はありますか?
1.Yes●質問4 前項で1と答えた方にお聞きします。その文字は、どんなものですか? 用途とともにお教えください。いくつ挙げて下さっても結構です。なお、文字を挙げる際には、それが使われている具体的な印刷資料かそのコピー、そしてその印刷物名、著者、発行者、発行年月日等の“身元”を第三者が確認できるデータを添えてくださるようお願いいたします。
●質問5 前項で文字を挙げて下さった方にお聞きします。今回の新しいJIS文字コードでは、審議資料を公開して、それについての意見、漏れている文字を募集する『公開レビュー』を実施しました。あなたはこの公開レビューをご存知でしたか。名簿作成となれば、いはゆる「ハシゴ高」を希望する保護者は確實に存在します。
また、内田百「間」は、現代文の教科書に採用されてゐた作者である以上、當然に中が月の「間」が必要となります。さらにいへば、現代文の授業で、戰後の國語改革以前の作品を扱ふ場合、いはゆる「原文」を生徒に示すためには、教科書に載せられてゐる以外の作品も含めた範圍で、文學作品に使用されたすべての漢字の康煕辭典體が必要となります。具體的な漢字については、今囘調査するだけの時間的餘裕がなくあげられません。
1.Yes●質問6 以上ご回答いただいたことの他に、新しいJIS文字コードについて思ったこと、感じたこと、望むことなどがあればどうぞ。
新JISが、教科書や新潮文庫を対象にしたといふのは、當を得た事とは思ひますが今一歩の感がぬぐひきれません。なぜなら、教育の分野に限つても、小中ならいざ知らず、高校大學での學習レベルを考へたら、新JISが調査対象とすべきだつたのは、國語改革以前の、戰前の教科書であり、戰前の新潮文庫だつた筈です。
そもそも戰後の國語改革、殊に字體の簡略化は、我々に二重の負擔を餘儀なくさせる惡政でした。(假名遣も同樣ですが)目先の學習負擔を輕減することを目的として、略字を制定したものの、結局正字と略字の兩方を學ばなければならなくなることは明らかでした。正字を承知した上で、日常的には略字を使用することは、なんらさしつかへがないどころか、生活を能率的にするために大いに役立つでせう。しかしながら、正字を大學の一部の專門家のものに限つてしまふことが果してよいことなのかどうか。
高校レベルの學習でも、十數年前ならば、漢文の學習において、正字(舊字)を學習する機會が多少なりとも存在してゐました。ところが、現在の漢文の教科書から正字はどんどん追放され、ついでに漢文自體を學習する時間もどんどん削減されてゆく一方です。本當にこれでよいのでせうか。