ウォッチャー金丸のNEWS Watch
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1997年4月22日版


HEADLINE 3 articles

インテックのイントラネット通信網サービス
音楽配信サービス:ミューズトラックとミュージック・シーオー・ジェーピー
郵政省のデジタルTV放送検討委員会発足
余談:2題


[イントラネット][サービス](レベルA')
インテックのイントラネット通信網サービス


 日経新聞11面には、情報サービスのインテックは5月半ばに企業などがイントラネットなどに利用するコンピューター通信網サービスを始める記事が掲載された。「EINS(アインス)」と名付けており、電子メールなどの付加機能も含めて提供するらしい。
 昨日のNEWSWatchで取り上げた相互接続サービスでも言及したのだが、イントラネットを企業などの大口ユーザーで使用した場合に、現状のインターネット・インフラではデータ転送が遅すぎるという不満などが出てきているのだろう。イントラネットにおけるアプリケーションや機器の選択性の広さなどの便利な点は分っていても、そのデータ転送が不安定で、かつ伝送速度が不定では、企業ニーズには合わなくなりつつあると思われる。それもこれも、爆発的なユーザーの増加にインフラ整備が追い付いていないのが原因ではあるが、企業などはインフラ全体の高速化を待っているわけにもいかず、こういった専用通信網のサービスに走ってしまう可能性もある。
 従来の1対1通信を前提とした専用線サービスが、高価な通信料とクローズドな用途のために、その高速性能が中小の企業にまで浸透していない現状では、二次プロバイダーなども自社のインフラを活かして、積極的に専用高速サービスを行っていく事が今後の発展の一方法ともなろう。



[音楽配信サービス](レベルA')
●インディーズ系音楽配信サービス
「ミューズトラック」と、ミュージック・シーオー・ジェーピーの音楽配信サービス


 日経産業新聞1面トップには、凸版印刷が開始する音楽配信サービス「ミューズトラック」の記事が掲載されている。有料会員制度を設けて、インディーズ関連情報発信やCD通販も行うようだ。
 また、同じく日経産業新聞3面には、2月14日のinternetWatchにも掲載された、ミュージック・シーオー・ジェーピーが21日から、インターネット音楽配信サービスを開始した記事が掲載されている。有料でシャズやポップスなど約300曲を提供し、ライブのオンライン配信も行うようだ。
 ミューズトラックの入会も、ミュージック・シーオー・ジェーピーの有料サービスの入会も、今は開始キャンペーンらしく、入会金などが無料となってはいるが、各々月会費が1千円、1,500円とそれなりに使われることを考慮した利用料金体制となっている。
 こういった利用料が発生するのも、音楽著作権が絡んでいることは明白で、internetmagazine5月号に掲載されている、坂本龍一教授がインタビューで答えている中にも、著作権に関する様々な問題提起や意見が出されており、音楽の作り手からのインターネットと著作権に関する考え方が分って非常に興味深かいものがある。そのことに関するアンケートもWeb上で募集が行われおり、その集計結果(3月31日分まで)では、概ねネット上でも現行の著作権を認める意見のパーセントが高いようなので、何らかの著作権による規制(権利)がネット上にも存在すべきと考えている方が多いのが分る。
 ある意味では、日本音楽著作権協会(JASRAC)に任せておけないがために、教授のようなネットワークに理解のある作り手が先先に動いているのだが、音楽業界全体がもっとネット著作権に関して真剣に議論を尽くすべきなのだろう。



[デジタルTV放送](レベルC、今頃...)
郵政省のデジタルTV放送検討委員会、発足へ


 日経産業新聞3面の片隅に、郵政省が21日、地上波のデジタルTV放送を検討する委員会を5月中に発足、来年秋には一定の結論出したいとする記事が掲載された。
 再三、NEWSWatchでも取り上げたアメリカでのデジタルTV(DTV)開始関連のニュースだが、こと日本に関してこんな寂しい話題しか出てこないとは、何とも情けない状態と言えるのではないだろうか。来年末には、DTVサービス開始が決まったアメリカに対する、検討委員会の一定の結論しか出てこない日本との情報格差や技術的な遅れというものを、一体どの様にして挽回するつもりなのだろう。
 コンピュータOSやインターネット関連ソフトなどの情報関連技術の遅れを今更嘆いてもいたしかたないが、日本が得意とするTV関連の家電技術まで遅れを取る自体を招かないよう、せめてアメリカとの技術的位相くらいは合わせるようにしていただきたいのだが...(メーカーというものはもっとしたたかで、海外での展開は既に折込済であると期待はしているのだが...)



余談:その1
 今日の日刊工業新聞8面に、福島県会津若松市のコンピュータ関連会社のナディスが、独自の高密度画像・音声圧縮技術で画像と音声を1/30に圧縮するソフトを開発、販売する記事が掲載された。画像など巨大なデータをメールに添付してくる方(他人のHDの容量など考えない方)には、使っていただきたいソフトだ。


余談:その2
 同じく日刊工業新聞8面に、NECが、ルーターやスイッチングハブなど15種類を5月から順次発売する記事が掲載された。56kbpsモデムモジュールもあるようなので、プロバイダー関連の方々は、要チェック事項かと。




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