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特集 宇宙・天体関連のホームページ
   夏の夜を天体観測で楽しもう!
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 ようやく梅雨もあけて、夜空に天の川がかかる季節となった。夏の夜といえば、花
火の美しさが、まず思い浮かぶが、一面に広がる星空の美しさも捨てがたい。
 そこで今回は、星、天文に関するホームページの特集だ。定番サイトはもちろんの
こと、来春、地球に大接近することで話題のヘール・ボップ彗星関連のページや、最
新の宇宙論に関するページなども紹介する。

●天文関係の定番サイト
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 まずは、天文関連の定番ホームページを見てみよう。これらのページでは、スペー
スシャトルをはじめ、さまざまな宇宙計画を実行しているNASAの膨大な資料や、日本
の宇宙開発事業団(NASDA)のロケット計画も見ることができる。運よくNASDAのホー
ムページで宇宙飛行士を募集していれば、申し込んだ読者の中から宇宙飛行士が誕生
するかもしれない。

■NASAのすべてが分かるページ(英語)
http://www.nasa.gov/
有名なNASAのページ。スペースシャトルはもちろん、ハッブル宇宙望遠鏡や新彗星の
情報、さらには先ごろ木星に突入したガリレオ探査機の情報等、幅広い計画の膨大な
情報が得られる。日本語でないのが残念か。

■新彗星発見者はご一報を!
http://www.nao.ac.jp/index_J.html
国立天文台のページ。新彗星発見の第一報を入れるのはここだ。文部省の研究機関で
あるが、主要なプロジェクトの他に、話題の天文現象としてヘール・ボップ彗星に関
する情報や、百武彗星の画像集などもある。なお、最近は一般市民にも望遠鏡を開放
している。

■運がよければ、あなたも宇宙飛行士に
http://www.nasda.go.jp/
日本の宇宙開発のために、ロケット発射などを進めている宇宙開発事業団(NASDA)
のページ。以前は宇宙飛行士の募集もしていた。今は衛星の愛称を募集している。

■ペンシルロケットから人工衛星まで
http://www.isas.ac.jp/index-s.html
こちらは宇宙開発の科学分野を担っている、文部省宇宙科学研究所のページ。なお、
この研究所は8月3日に一般公開される。

■国立科学博物館
http://www.kahaku.go.jp/
国立科学博物館。ここは天文、宇宙に限らず、自然科学の膨大な資料が収められてい
る。

■理科教育関連のリンクはここ
http://www.physics.ed.ynu.ac.jp/rika/url/tigaku.html
ここは理科教育メーリングリストによるリンク集で、理科関係のホームページへとリ
ンクしている。天文は地学の一分野なので、地学に分類されている。他にも、物理、
化学、生物などのリンク集がある。

■ASTRO_LINK
http://www.ifnet.or.jp/~kaga/astroj.html
天文関係の数多くのサイトにリンクを張っているページ。この中から、希望のページ
が見つかるかもしれない。

●プラネタリウムや写真集で星空を楽しもう
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 「都会では空が明るく、星が思うように見えない」「空が暗い地方や天文台に行く
のはおっくうだ」「加えて望遠鏡は持ってない」という人のために、プラネタリウム
の案内と美しい写真を集めたページを紹介しよう。これらのページで、ぜひ星空の美
しさを満喫して欲しい。

■宇宙の望遠鏡で天体を見てみよう(英語)
http://www.stsci.edu/pubinfo/Pictures.html
宇宙に人工衛星として打ち上げられた、ハッブル宇宙望遠鏡によって撮影された写真
のページ。空気に邪魔されない美しい天体写真を見ることが出来る。

■膨大な画像から気に入ったものを探そう(英語)
http://www.univ-rennes1.fr/ASTRO/astro.english.html
何と1.9ギガバイトもの画像データを収録したサイト。さまざまな天体の画像データ
が収録されている。フランス語ページもあり。

■都心でも器材が揃えば、これだけの星空が見える
http://www.asahi-net.or.jp/~RT6K-OKN/japan1.htm
アマチュアの方が、CCDカメラを用いて撮影した写真。肉眼では3等星程度しか見えな
い場所でも、CCDカメラを用いれば、美しい星空を楽しむことができる。あとは機材
の値下がりを待つのみ。

■世界のおすすめプラネタリウム(英語)
http://maxwell.sfsu.edu/asp/planetarium.html
世界各国のおすすめのプラネタリウムが紹介されている。アメリカだけでなく、ヨー
ロッパやオーストラリアのものも紹介されている点が便利。

■日本のプラネタリウムの地図
http://www.daiichi.co.jp/tamate/plane/pmapj.html
こちらは日本のおすすめプラネタリウムMAP。日本各地の有名なプラネタリウムにつ
いて、写真と所在地、料金、休館日が書かれている。

●天文には詳しくない人のための、入門ページ
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 星や天体を見ていて、いろいろ分からないことが出てきた場合は、まず、こちらを
見ることをおすすめする。難しい式を使わずに高度な内容を紹介しているので、初心
者でも戸惑うことはない。

■太陽系についての情報なら「View Of The Solar System」(英語)
http://bang.lanl.gov/solarsys/
太陽系についての情報が得られるページ。英語ではあるが、データ、説明、写真、動
画が充実していて、内容は豊富である。宇宙に関する様々な知識が得られるページで
ある。

■ザ・ナイン・プラネッツ日本語版
http://www.togane-ghs.togane.chiba.jp/9planets-j.html
海外の天文ページ「The Nine Planets:A Multimedia Tour of the Solar System」の
日本語版を公開しているページ。太陽系の各天体に関する様々な情報や写真が充実し
ているので、英語が苦手な方は上のページより分かりやすいと思う。

■インターネットで見る宇宙
http://www.edugeo.miyazaki-u.ac.jp/earth/edu/index.html
宮崎大学にサーバーを置く、入門者向けの宇宙解説のページ。まだ整備中の所がある
が、極めて簡単に書かれている。ここの「メシエ天体カタログ」は、主な星雲が写真
入りで紹介されている。

■スペースシャトルで仮想旅行をしよう(英語)
http://www.autodynamics.org/FrameTour/FTStart.html
スペースシャトルでの仮想的な旅行を楽しむことが出来るページ。

■相対性理論の世界を見てみよう(英語)
http://cossc.gsfc.nasa.gov/htmltest/rjn_bht.html
重力の非常に強い天体である中性子星やブラックホールを一般相対論的に丁寧に説明
し、もしそのような所へ行ったらどうなるかを画像で示すページ。一般相対論の不思
議な世界を目で見ることが出来る。

■重力波って何だろう?
http://pleiades.sci.isas.ac.jp/index_jis.html
宇宙科学研究所による、重力波検出の干渉計のプロジェクト。ここでは重力波の発生
のメカニズム、検出の方法が画像つきで日本語で丁寧に説明されている。一般向けに、
難しい式は使われていない。

●話題のヘール・ボップ彗星がよくわかるサイト
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 以前はシューメーカー・レビー第9彗星の木星への衝突、今春は百武裕司氏の発見
による百武彗星の地球接近で彗星フィーバーが起きた。来春には、1910年のハレー彗
星以上に巨大といわれるヘール・ボップ彗星が最接近し、新たな彗星フィーバーが予
想される。

■Hale-Bopp彗星の発見者のコメントを聞いてみよう!(英語)
http://www.halebopp.com/
Russell Sipe氏による、ヘール・ボップ彗星の説明。このページを書いているメンバ
ーに、彗星の発見者であるAlan Hale氏とTom Bopp氏が含まれているのが特筆すべき
事である。いかにこの彗星が巨大か、どこに見えるかといった、他のサイトでも得ら
れる情報だけでなく、どのように発見したかという、発見者でなければ語ることの出
来ない情報も含まれている。英語サイトなのが残念だが、天文ファンには一見の価値
アリ。

■アマチュアの方へのHale-Bopp彗星の情報(英語)
http://encke.jpl.nasa.gov/hale_bopp_info.html
いわずと知れた、NASAによる彗星の情報。タイトルのとおり、アマチュア向けに書か
れている。抜粋すると、一番明るく見える1997年3月には、0~マイナス2等級になる
と思われる。これは普通の星(恒星)のどれよりも明るい。また、今ころから来年4
月までの様子が詳細に記述されている。

■Hale-Boppがいかに巨大な彗星かが分かる(英語)
http://medicine.wustl.edu/~kronkg/1995_O1.html
今までのヘール・ボップ彗星の観測データが収められている。ここでのヘール・ボッ
プ彗星の評価は最大級で、過去最大といわれる、Great comet of 1811に匹敵すると
いわれる。実際には、尾の長さは太陽に接近して発生しないと、分からない。

■英語が苦手な方はここを見よう
http://village.infoweb.or.jp/~fwbc1957/japanese/news/1995o1.html
ヘール・ボップ彗星関連のサイトは、海外ものが多く、英語が苦手な人には、ちょっ
と辛い。そんな人には日本語で書かれた、ここがお薦めだ。予想位置の概略星図を見
ることが出来る。

●夏の夜空を望遠鏡で見てみよう
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 以前は大望遠鏡はもっぱら研究のために利用され、一般市民が利用する機会はまず
なかった。最近は、全国各地に公共天文台が出来、誰でも大望遠鏡で天体観測ができ
るようになってきた。ここでは、公共天文台や望遠鏡に関することなど、実際の観測
に役立つ情報を集めてみた。

■美星天文台ホームページ
http://www.obs.misato.wakayama.jp/~ayani/bisei-j.html
美星町が建設した、公共天文台の先駆けとなった美星天文台。101cm望遠鏡を週4回、
夜間一般公開している。イベント、利用案内のほか、望遠鏡の鏡の整備の様子も紹介
されている。

■公共天文台へ行こう
http://www.obs.misato.wakayama.jp/koukai.html
現在公開されている公共天文台の紹介。掲載許諾を受けたところしか入っていないの
で、まだまだ掲載されている情報は少ない。

■望遠鏡を上手に選ぼう(英語)
http://www.scs.uiuc.edu/~nash/saafaq/faq.html
ニュースグループ、sci.astro.amateurによく質問される事柄(FAQ)について、その解
答をまとめたページ。望遠鏡を購入するときに何が一番重要なのかなど、初心者が望
遠鏡を選ぶときに悩む事が解決される。

■Amateur Telescope Making(英語)
http://www.polaris.net/~tas/atm.html
ここでは、望遠鏡を購入するのではなく、アマチュアが望遠鏡を製作するための様々
な情報が提供されている。自作DOS/V機のように、うまくいけば非常に安価で、自分
の気に入った性能の高いものを作ることが出来る。


●天文に詳しい人向け?研究機関のサイト
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 今までは、天文に関する入門者用のページを紹介してきた。これでは物足りないと
いう人には、最新の宇宙論を研究している専門機関のページをおすすめしたい。これ
らは、インフレーション理論や、宇宙の大規模構造、重力波という言葉を知っている
人向けだ。

■日本天文学会
http://www.tenmon.or.jp/index-j.html
日本天文学会。別のサイトから移転してきたばかりだ。学会誌「天文月報」のデータ
はそろっているので、最新の研究成果は分かるが、まだ未完成な部分が多い。

■ハワイの大望遠鏡「すばる」
http://chain.mtk.nao.ac.jp/
国立天文台による、ハワイに建設中の8m反射望遠鏡「すばる」のページ。逆転の発
想で、薄くて軽い鏡が用いられている。製作中の様子から、実際の天文台までを知る
ことが出来る。

■京都大学天体核研究室
http://murasaki.scphys.kyoto-u.ac.jp/
日本の宇宙物理学研究のさきがけとなった研究室で、恒星の進化に関する世界的な研
究を行なった。現在でも最新の宇宙論の研究で有名だ。

■東京大学の宇宙理論研究室
http://www-utap.phys.s.u-tokyo.ac.jp/
ここでは最近のニュース、論文のプレプリント、研究室の情報が得られる。宇宙のイ
ンフレーション理論を提唱した、佐藤勝彦氏の研究室である。

■テラフロップスマシンを使う研究室
http://butterfly.c.u-tokyo.ac.jp:8080/index.html
東京大学杉本研究室。ここでは宇宙や銀河の構造形成のために、独自に専用計算機を
製作し、TFLOPSの処理能力を達成した。

■東大木曽観測所
http://soleil.mtk.ioa.s.u-tokyo.ac.jp/kiso_obs/
東大天文学教育センター木曾観測所。ここでは105cmのシュミットカメラ(広範囲を
撮影できる望遠鏡のカメラ)を設置し、宇宙の探索を行なっている。

■宇宙線研重力波グループホームページ
http://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/gr/Japanese/gr.html
一般相対論から出てくる重力波について、そのものの説明、発生源、検出の意義を説
明するページ。検出できると、ブラックホールの存在が分かる。しかしページの記述
は英語である。

●その他
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 宇宙を見ていると、星は無数にある事に気付く。その中にはひょっとしたら、私達
以外にも生物がいるかもしれない。そこには、私達の想像を超えるような世界が広が
っているかもしれない。宇宙人がいる星はどれくらいだろうか? 最後に、そんな想
像を広げさせてくれるようなページたちを紹介しよう。

■宇宙人を探そう(英語)
http://www.seti-inst.edu/
地球外の知的生命体を探索するSETIのページ。探索していることの他、FAQも用意さ
れていて、「なぜ探索を続けるのか?」、「なぜ探索するのか?」に対する答えもあ
る。

■宇宙人がどれくらいいるか、計算してみよう
http://yukichi.cc.oita-u.ac.jp:8001/~astro/index.html
宇宙人の存在確率を決定する、ドレーク方程式について研究している。ここではさま
ざまな要素の上限と下限を設定し、宇宙人がいる星の数が銀河系内でどれだけか、推
定している。上限と下限に大きな開きがあるのではっきりした事は言えないが、自分
で要素を設定して確率を計算する方法が分かる。

■宮沢賢治生誕100年
http://morioka-shirayuri.morioka.iwate.jp/kenji/kenji.html
「銀河鉄道の夜」や「よだかの星」など、その文学作品に星や宇宙の世界を数多く取
り込んだ、宮沢賢治に関するページ。今年は生誕100年ということで、数々のイベン
トが行われる。

■天文関係の商店街をのぞいてみよう(英語)
http://www.rahul.net/Astro-Mall/
天文関係の道具、ソフトウェア、写真等を扱っているショッピングモール。様々な企
業のページにリンクを張っていて、天体関係の道具探しで困ることはない。
[Reported by T_Tatekawa]

(96年7月8日)