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「インターネット歴史検索館」オープン、ネットニュースの検索結果を瞬時に年表にして時系列表示

ウェブブラウザーの栄枯盛衰など、トピックごとの年代分布が簡単可視化

 株式会社インプレスR&Dは8日、ネットニュースの時系列検索サイト「インターネット歴史検索館」をオープンした。株式会社インプレスが運営するニュースサイト「INTERNET Watch」で掲載した1997年以降の記事約6万本をキーワード検索した結果が、瞬時に年表として生成・表示されるのが特徴。キーワードは3語まで同時に指定できるため、例えば「Netscape」「Internet Explorer」「Google Chrome」といったキーワードが出現する記事の年代分布からウェブブラウザーの栄枯盛衰を振り返るなど、過去のトピックごとの動向を可視化して確認できる。

 生成・表示される年表は、ピンチイン/アウトあるいはマウスホイールなどの操作により、検索結果が密集している時代の記事を詳しく見たり、逆に約20年にわたる長期の動向を俯瞰するなど、デジタル地図のようにズームイン/アウト操作を自在に行える。年表に加えて、キーワードごとの検索結果件数をヒート表示/ドット密度/折れ線で要約して表すグラフも表示される。

 検索結果として表示される個々の記事は、記事の掲載日に基づいて年表にプロットされており、タップ/クリックすることでその記事を参照可能。さらに、1994年から2006年まで発行していたインターネット専門月刊誌「インターネットマガジン」全136号分の記事およびインターネット業界の年鑑「インターネット白書」の1996年版から2016年版まで全20冊の記事のアーカイブとも連動。検索したINTERNET Watchの記事の内容に関連性の高い記事を、インターネットマガジンとインターネット白書の記事からもピックアップして提示してくれる。

 “インターネット”という同じテーマを扱いながら日・月・年という異なる粒度で編集された3つの媒体の記事を関連付けて参照できることで、「インターネットの歴史情報を瞬時に、自在に、より深く知ることができるようになった」(インプレスR&D)としている。

 なお、インターネット歴史検索館で検索対象となるのはあくまでもINTERNET Watchの記事であるため、動向を振り返ることができるのは、インターネット関連の中でも同誌の扱っている一部分野に限られる。INTERNET Watchのほか、モバイル分野専門の「ケータイ Watch」、ウェブブラウザーなどソフトウェア専門の「窓の杜」、音楽・動画配信サービスなどに詳しい「AV Watch」、クラウドサービスなど企業向け分野の「クラウド Watch」といった、インプレスが運営する他のニュースサイトも含めたより広い分野での記事検索は、一般社団法人タイムマップが運営する検索サイト「TIMEMAP」で行える。TIMEMAPではこれらネットニュース記事だけでなく、企業や官公庁・自治体が発した報道発表資料などもインデックスしており、横断的に検索が可能だ。

 インターネット歴史検索館は、インプレスグループ創設25周年の記念企画の一環として公開したもので、タイムマップとのコラボレーションで実現。TIMEMAPをベースに、テーマをインターネットに特化したカスタマイズを行っているという。